旧ブログから移行できていなかった記事とリンク切れなどが何カ所かあったので修正しました。このブログはリンクフリーです。(2019年3月16日更新)
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ゲーム音楽論10~スケール(音階)とモード(旋法)

前回、前々回でゲーム音楽の和音的な特徴をやりましたので、
今回は音楽のもう一つの大きな要素である
音階(スケール)、旋法(モード)にも話を広げてみたいと思います。

ここらで基礎的な音楽理論を解説しておきたいと思います。

興味がない人にはちょっと退屈かもしれません。

でもこれ、楽器や作曲を学ぶ人が数年かかって身につける知識なんですが
専門知識がない人でも理解できるようコンパクトに解説できないものか、
ちょっとやってみようと思います。

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音楽理論は色んな体系、解釈が存在する

音楽理論といっても色んな理論体系が存在し、
人によってこれまた色んな解釈をしています。

これが絶対正しい、みたいのは厳密には無いんですが
ゲーム音楽を分析・アレンジするにあたり
自分はこういう理解・解釈でやってます
というのを知っておいてもらったほうが話もスムーズですので
簡単にですが解説します。

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メジャー・マイナーのスケール(音階)について

音階(スケール)とは、ドレミファソラシドのことで、
西洋音楽の7音階が基本になります。

ドからはじめると長音階=メジャースケール
ラからはじめると短音階=ナチュラルマイナースケール
となります。

マイナースケールは
ラ(ルート、1st)への導音としてソ(7th)が#したハーモニックマイナースケール
さらに導音がもう一つついてソとファ(6th)が#したメロディックマイナースケール
があります。

・・ドレミとかCDEの階名音名を使うと煩雑になりますね。
ここではルートから数えて何番目の音かが重要なので
ここからは数字の度数表記(インターバル)を中心に解説します。

ちなみにメロディックマイナースケールとメジャースケールは
3番目の音がナチュラルかフラットかの違いだけです。

メジャースケール基準の同主調で考えると

メジャースケール~すべてナチュラル
メロディックマイナースケール~3がフラット
ハーモニックマイナースケール~3と6がフラット
ナチュラルマイナースケール~3と6と7がフラット

となります。

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ダイアトニックコード

上記4種類の音階の音で作ったコードを『ダイアトニックコード』といい、
メジャーキー、マイナーキーを表現する基本要素になります。

マイナースケールは三種類あるので、
ダイアトニックコードもバリエーションが多いです。

メロディックマイナーはメジャーに近いので、
メロディックマイナーのダイアトニックコードである
IIm7、IV7、VIm7b5などが同主調転調の橋渡しに使われたりします。
ゲーム音楽はこの手法かなり多いと思います。

※普通の1、2とかのアラビア数字は音階やコードの中の音の度数
コード進行分析記事にも出てくる
I、IIとかのローマ数字はそのキーの何番目のコードかというコードの度数を表しています。
このブログでローマ数字が出てきたらコードのことを言っていると思ってください。

実際の曲では臨時記号が付いて
ダイアトニックから外れる音やコードがでてきますが、
これらを『ノンダイアトニックトーン』『ノンダイアトニックコード』と呼びます。
このノンダイアトニックな音をどう解釈するかが
音楽を理解する上で重要なポイントです。

以上がメジャーキーとメジャースケール、
マイナーキーとマイナースケールの大雑把な概要です。

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モード(旋法)について

 

現代の音楽は複雑化し、
メジャー・マイナーの概念だけでは対応しきれないケースが多く、
もっと細分化された理論が必要になってくるのですが、
そこで登場してくるのがモード(旋法)の概念です。

モードは教会旋法が基礎になっていて、
その歴史はメジャー・マイナーの概念より古かったりするんですが、
マイルス・デイヴィスやジョン・コルトレーンなどのジャズアーティストによって
作曲・インプロビゼーションの方法論として提唱されたことで一般化されました。
以後、現代の主要な音楽理論として定着しています。

具体的には7音階であるメジャースケールを7つに細分化したものです
ドから始めた音階、レから始めた音階・・という具合に。

ド(1)から~イオニアン(=メジャースケール)
レ(2)から~ドリアン
ミ(3)から~フィリジアン
ファ(4)から~リディアン
ソ(5)から~ミクソリディアン
ラ(6)から~エオリアン(=ナチュラルマイナースケール)
シ(7)から~ロクリアン

これらを各ダイアトニックコードに対応させ、
ノンダイアトニックコードに対しても
特定スケール(これは沢山の種類あります)を当てはめていくのが
『コードスケール』という考え方で、
あらゆるコード進行でのメロディー生成、アドリブ演奏が可能になります。

ゲーム音楽の作曲でも、
バンド系の人はコードバッキング+コードスケール的な発想で作曲する場合が多いです。
1980年代なら川口博史さん、増子司さんあたりがそういう作り方しますね。

逆にクラシック系の人はメロから作って
伴奏を後付けするような作り方が多い印象で、
結果的にコード付けが細かくなったりイレギュラーになったりします。

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モードを活用したゲーム音楽

 

モードを活用した作曲法として、
Iコードにリディアンを当てたり(グラディウスの『空中戦』が典型)
Imコードにドリアン(LIVE A LIVEメインテーマとか)
やフィリジアン(スパニッシュぽくなる)を当てたりしてモード独特の響きを出したり、
同一コード上でスケールを切り替えて『モードチェンジ』を強調したりするやりかたもあります。

ロマサガ3の四魔貴族2はマイナー・フィリジアンのモードチェンジを使ってます。

一般的に聴かれる音楽のほとんどがそうなんですが、
ゲーム音楽も西洋系の響きのものは
ほぼメジャー・マイナーとモードで出来ていると思っていいと思います。

理論の話が続いていますが、
次回はこういう一般的理論の範囲外のこともお話していこうと思います。

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関連リンク

ゲーム音楽論09~ゲーム音楽で特徴的なコードテクニック

ゲーム音楽論11~西洋音楽理論で説明しきれないもの

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