YouTube動画の音ズレと修正について

自分は今まで「PC上でピッタリ映像と音を揃えた演奏動画をアップしたのに、YouTubeで見ると音がズレている」という問題に悩まされて来ました。

今回はその原因を調査し、YouTube動画の修正・再アップロードを行いましたので、その詳細をお伝えします。

YouTubeで音に対して映像が遅れる

まず、自分の動画制作方法ですが、映像をスマホに、音声をPCに同時収録するスタイルなので、後で音声と映像をズレないように同期編集する必要があります。

ですが、PCで音声と映像をピッタリ同期させたものをYouTubeにアップして再生してみると「音に対して映像が少し遅れることがある」という現象があり、ずっと疑問に思っていました。

時間にすると0.1秒以下のズレなので、おそらく一般的な動画ならあまり気にならない程度のものなのですが、ギターの演奏動画においては、かなりの違和感が出ることがあります。

例えば、150BPMの曲なら0.1秒というのは16分音符1つ分に相当するし、細かい指使いや弦の振動まで映しているような演奏動画だと、0.1秒ズレるとかなり気持ち悪い事になるんですよね。

そこで、今回はこの問題を解消すべく、調査と修正を行いました。

音ズレの原因

この謎の音ズレですが、最初は「YouTube側のサーバーの負荷とか、ブラウザの処理とか、通信速度の問題かな?」という感じで、一時的な問題と思ってあまり気にしていなかったんです。

しかし、ズレる動画はいつ再生してもズレるし、ブラウザを変えてみたり、ニコニコ動画とか他の動画サイトに同じ動画ファイルをアップしても、やはり同じくらいズレるので、こちら側の制作環境の問題と考えるようになりました。

この問題をはっきり認識したきっかけは、今年(2022年)3月から4月にかけて行ったブログ開設4周年記念企画です。

この企画で過去動画の不具合をチェックした際、YouTubeの音ズレについても調べたのですが、結論から言うと、この音ズレの原因は、動画の再生チェック用に使っていた動画プレイヤーに起因するものでした。

自分は動画の再生チェックに「VLCメディアプレイヤー」(以下VLC)か、Windows標準の「Windowsメディアプレイヤー」(以下WMP)を使用するのですが、どうやら、VLCでチェックして仕上げた動画に映像の遅れが発生しているようなのです。

どういうことか、以下に解説いたします。

再生環境による映像遅延の差

自分は4周年記念企画中に調査するまで知らなかったのですが、同じ動画ファイルでも再生する動画プレイヤーやブラウザによって音声と映像の再生タイミングが微妙に違うらしいのです。

これについて、こちらのサイトで検証しているのを参考にしました。

音ズレの仕方はPCの構成によっても変わってきそうなのですが、自分の体感でもこのサイトの検証結果と似たような感触です。

自分のPC環境はWindows10ですが、Windowsで使用できる動画プレイヤーの中ではVLCが信頼性が高くて高機能、ということで動画チェック用に使っていました。

VLCは確かに低遅延の高性能な動画プレイヤーなのですが、どうやらYouTubeやニコニコ動画などの標準プレイヤーは、WMP・RealPlayer・GOMプレイヤーあたりに近い感じにチューニングされているようなのです。

ちなみに先程のサイトによると、VLCは映像遅延が1フレーム、WMPは映像遅延2フレーム(これは自分の環境だと3フレームくらいありそう)、Windows版のiTunesは映像遅延4フレーム。そして、これは自分の体感なのですが、恐らくYouTubeの標準プレイヤー(Chromeやスマホアプリでの再生)も3フレーム前後の遅延があると思われます。

つまり、VLCと比べるとWMPやiTunesやYouTubeでは1フレームから3フレームほど映像が遅れるわけです。

自分の動画のフレームレートは一般的な30fps(1秒間に30フレーム)前後なので、1フレームは0.033秒程度。3フレームずれると約0.1秒の映像遅延が発生する計算です。

こんな理由から、VLCを使って映像と音声をジャストに同期した動画をYouTubeにアップロードしてYouTubeのプレイヤーで再生すると、音に対して映像がワンテンポ遅延するという結果になっていたわけですね。

なお、この現象は2022年4月時点のWindows10環境でのものですので、PC環境や、ブラウザ・再生アプリのバージョンアップ、YouTube側の仕様変更等で変化する可能性があります。Apple環境については使っていないので分かりません。

過去動画の修正について

こうして、今まで謎だったYouTube動画の音ズレ問題が解明出来たのですが、そうすると「今までアップした過去動画を修正するべきか?やるならどこで線引きをするか?」という問題が出てきました。

VLCを使って音声同期を調整したYouTube動画は多かれ少なかれ映像遅延があるのですが、正直、どの動画をVLCで同期調整したか?という事まではおぼえていません。

この問題を解明出来たのが今年(2022年)4月上旬で、それ以降は動画再生チェックにVLCを使うのをやめたのですが、それ以前の動画には映像遅延のあるものが相当数混じっています。

もう一つ考えなければならないのが、YouTube動画再アップロードのデメリットで、再生数とコメントはリセットされてまうし、再生のされ方も初版の時よりも鈍くなることが大半である、という事を覚悟しなければなりません。

悩んだ末、音ズレが目立つ動画であっても、現状で再正数がうまく伸びている動画や、コメントが多くついている動画は修正しない事としました。

逆に積極的に直したいのが、4周年企画で今年3月(VLCの使用をやめたのは4月からなので)にアップした再収録版の動画です。

これらの動画はアップ後まだ3か月程度で、再アップのダメージが少なく済みそうなのと、4周年記念リメイク企画の目的の一つとして「音ズレ修正」も含まれるので(4周年記念企画記事を参照)、今回しっかり直して初志貫徹したい、という思いもあります。

あとは、音ズレ以外にも音割れやコマ落ち(エンコード設定を変えると直ったりする)などの不具合も相当数発見したので、そういうものも考慮して修正対象動画を絞り込みました。

その結果、今回修正する事となったのは以下の5本です。

ドラゴンクエスト3「おおぞらをとぶ」

2018年5月4日 初版アップ
2022年3月24日 再収録版アップ
2022年6月18日 音ズレ修正版アップ

3月に制作した4周年記念企画動画ですが、音ズレがかなり目立ちましたし、将来に渡ってアクセスを稼いでくれそうな動画(初版で実績あり)でもあるので、早い段階で修正しました。

こういうゆっくりしたテンポの曲は、目が追い付きやすいのか、僅かな音ズレが目立ってしまいます。

パックマン&ニューラリーX

2022年3月30日 初版アップ
2022年6月19日 音ズレ修正版アップ

これは4周年企画動画ではありませんが、3月末にアップしたものです。

音ズレの他、ギターの音がクリッピングして割れている箇所があったので修正しました。

あと、この動画は期待値ほどアクセスが伸びていないということもあり、再アップすることでYouTube側に再認識されてアクセスが伸びるようにならないかな?という実験的な意味合いもあります。

真・女神転生「エンディング」

2020年9月18日 初版アップ
2022年3月13日 修正版アップ
2022年6月20日 音ズレ修正版アップ

この動画は少し特殊な音のズレ方をしていて、曲の頭のほうはズレが少ないんですが、後半に入ると徐々に映像が遅れていく、という状態でした。

調べてみると、元のスマホで撮った動画を明るくするために、編集ソフトでフィルターをかけてエンコードしましたが、その時、微妙にフレームレートが変わっていたのが原因だったようです。

これは、元のスマホで撮った動画ファイルのフレームレートを調べて、小数点以下まできっちり揃えることで解消出来ました。

これの他にも同じような症状の動画がありそうですが、今回はとくにズレが酷いものだけピックアップしていったので、そこまでは徹底したチェックは出来ていません。

悪魔城ドラキュラ 奪われた封印「紺碧の彷徨」

2018年9月2日 初版アップ
2022年4月5日 再収録版アップ
2022年6月21日 音ズレ修正版アップ

多分、これがVLCで同期作業を行った最後の動画だと思います。

この動画は、音ズレに関しては修正すべきか微妙なラインだったのですが、コマ落ちがあった(設定を変えて再エンコードしたら直った)のと、あまりアクセスが伸びていないということで、再アップに踏み切りました。

ロマンシングサガ3「海底宮」

2020年8月21日 初版アップ
2022年6月22日 音ズレ修正版アップ

この動画は2020年夏曲としてアップしたものです。

今回修正した動画だと、唯一、アップしてから時間が経過しているものですが、以下の3つの理由で修正・再アップすることにしました。

  • スローテンポの完全ソロギターのため音ズレが目立ちやすい
  • 画面が暗いので明るくしたい
  • 同時期の他の動画に比べて再正数の伸び率が良くないので、再アップによる再評価を促したい

今回のまとめと今後の修正方針

今回は、ずっと気になっていた「YouTube動画の音ズレ」について深掘りして修正作業も行いましたが、正直、「作った本人にとっては気になる事だけど、客観的に考えて0.1秒程度の音ズレを気にする人はあんまり居ないんじゃないか?」と思うのと、YouTubeの場合、再アップに伴うリスクも小さくはないので、修正・再アップは必要最小限としました。

今回修正しなかった動画の中にも音ズレが目立つものが相当数あるのですが、恐らく今の自分は「音ズレに敏感になっている状態」であり、それに任せてどんどん修正してしまうと再アップのデメリットのほうが強く出て後悔しそうだし、今後YouTube再生環境の仕様が変わる可能性もあるし。――そんな事を考えて大半の動画は現状のままにしました。

ちなみにですが、フラメンコギターチャンネルのほうの動画は、要修正レベルのものは無かったので、今回は手を付けていません。

YouTube動画の再アップに関しては、3月・4月のリメイク祭りに続いて「またか!」と思われそうで恐縮なのですが「少しでもクオリティーの高いコンテンツを提供できるようにしたい(自己満足とも言いますが)」という気持ちから起こした行動ですので、どうかご容赦くださいませ。

そんな感じで、色々と頭を悩ませる事はあったのですが、3月・4月の4周年記念企画と今回の一連の修正で、自分の中の不満点がかなりの割合で解消され、一定の納得を得るに至りました。

今後の方針として、当面は大規模な再アップは行わない予定ですので、コメント等で絡んでいただけると幸いです。

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