グラディウス メドレーVol.2(2面・3面・5面・ボス)【ギター演奏・コード進行107】

グラディウス メドレーVol.2 動画
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1985年:アーケードゲーム
メーカー:コナミ(KONAMI)
タイトル名:グラディウス(Gradius)
曲名:グラディウス メドレーVol.2(NEMESIS Medley2)
作曲:東野美紀(Miki Higashino)

※演奏難易度は個別曲紹介に記載します

前回のグラディウスメドレーVol.1(空中戦・1面・4面)に続き、グラディウスメドレーVol.2をお届けします。

今回は、2面・3面・5面とボス戦(火山のテーマ)の音楽を組曲にしてアレンジしました。

グラディウス(以下、本作)の作品概要と音楽の全体的な解説はVol.1の記事をお読みください。

作曲者の東野美紀さんについてはこちら。

※この記事は一定期間経過後にグラディウスメドレーVol.1の記事に統合する予定です

グラディウスメドレーVol.2について

グラディウスメドレーVol.2は、Beat Back(2面BGM)、Blank Mask(3面BGM)、Mazed Music(5面BGM)、Aircraft Carrier(ボスBGM)の4曲を収録しました。

Vol.2の4曲に関しては、アレンジの難易度が高かったりして手間取ってしまい、Vol.1収録時点では保留状態になっていました。

そのためVol.1では、2面BGM・3面BGMは飛ばして、先に仕上がっていた4面BGM「Free Flyer」を収録したという経緯があったのですが、結果として、Vol.2の4曲はプログレ・ミニマル系の曲で固めた感じになりました。以下、個別に解説いたします。

Beat Back(2st.BGM)

演奏難易度:☆★★★★(難しい)

2面はストーンヘンジ面です。

ピンクのブロックを破壊して「自分で道を作りながら進む」というシステムが斬新でしたよね。このパターンは後のグラディウスシリーズの定番となりました。

2面BGM「Beat Back」は、1面BGM「Challenger 1985」のメロディー重視の熱いBGMから打って変わって、クールなテクノロック調の曲になります。

この曲は、ベースパートが重要な働きをしているので、ギターアレンジもベースパートの再現に力点を置きましたが、ベースの動きが細かく、オリジナルテンポだとリズムがしっかり入れられなかったため、若干ゆったりしたテンポにしました。

ブリッジ部分ではベースの高速アルペジオが入ったりして演奏不可にも思えたのですが、この部分はこの曲のクライマックスだし、工夫して出来る限りの再現をしています。

Beat Back(2st.BGM)コード進行

Aメロ
|Dm Dm7|Dm Dm7|
|Dm7|Dm9 D♭m9 Cm9 D♭m9 Dm9 E♭m9|
|Em9|Em9 Gm9|Em9 Gm9|

ブリッジ
|A♭9|G9|G♭9 E♭m7|

Bメロ
|Dm7 Fm7|Dm7 A♭m7|
|A♭m7|Dm7 Fm7(onC)|

コード進行分析

Aメロ
■Dマイナー
|Ⅰm7|Ⅰm7|Ⅰm7|
|Ⅰm7 Ⅶm7 ♭Ⅶm7 Ⅶm7 Ⅰm7 ♭Ⅱm7|※1
■Eマイナー
|Ⅰm7|Ⅰm7 ■Gマイナー Ⅰm7|
■Eマイナー
|Ⅰm7 ■GマイナーⅠm7|

ブリッジ
■B♭マイナー
|♭Ⅶ7|
■Aマイナー
|♭Ⅶ7|
■A♭マイナー
|♭Ⅶ7 Ⅴm7|

Bメロ
■Dマイナー
|Ⅰm7 ■Fマイナー Ⅰm7|
■Dマイナー
|Ⅰm7 ■A♭マイナー Ⅰm7|
|Ⅰm7|
■Dマイナー
|Ⅰm7  ■FマイナーⅠm7|

※1 連続した半音アプローチで転調

コード進行は、マイナー7thコードの平行移動を中心にして作られていて、短3度転調を多用しています。

ブリッジ部分の調性をどう解釈すべきか迷いましたが、「Gマイナーキー→短3度転調してB♭マイナーキー→半音ずつ下降転調→半オクターブ転調でDマイナーキーに戻る」という解釈にしました。

最後のほうのA♭m7への半オクターブ転調もカッコいいですよね。

Blank Mask(3st.BGM)

演奏難易度:☆☆★★★(普通)

3面はモアイ面です。革新的な要素の多かった本作の中でも、モアイステージはそれまでのシューティングゲームの常識を覆すインパクトがありました。

至るところにあるモアイ像が大量の弾幕を出してきて、いきなり難易度が上がるので、自分もここでよくミスしたのを思い出します。

ちなみにですが、このモアイ像はコナミ矩形波倶楽部の「モアイ佐々木」こと佐々木嘉則さん(ツインビーや火の鳥を手掛け、コンシューマー版グラディウスの編曲も担当)がモデルになったそうです。

3面BGMの「Blank Mask」は、ベースのリズムは4拍子なのですが、3拍・3拍半・4拍のシーケンスパターンがパズルのように組み合わさっている曲で、Bメロからメロディーと拍がズレていき、最後の3連符フレーズで辻褄を合わせて4拍子に復帰する、という展開をします。

Bメロから先は変拍子でとっても良いと思いますが(実際、リズムトラックは変拍子でプログラムしました)、メロディーを無視して4拍子をキープしても最後で辻褄が合う仕掛けになっているところが面白いですよね。

アレンジに関して、オリジナルはCメジャーキーなのですが、このアレンジでは解放弦をフル活用出来るようにAメジャーキーに移調。メロディーを弾きながらベースラインも再現しようと練習したのですが、移調したとしても全く出来る感じがしなかったので、ベースラインは簡略化しています。

Blank Mask(3st.BGM)コード進行

オリジナルのCメジャーキーをAメジャーキーに移調しています。

Aメロ
|AM7(onE)|AM7(onE)|
|AM7(onE)|AM7(onE)|

Bメロ
|C7(onG) E♭69 C7 ※1|
|C7(onG) E♭69 C7 ※2|
|C7(onG) E♭69 C7 ※1|
|C7(onG) E♭69 C7 ※2|

A’メロ
|AM7(onE)|AM7(onE)|
|AM7(onE)|AM7 ※2|

※1 この小節は7/8拍子
※2 この小節は3/4拍子

コード進行分析

Aメロ
■Aメジャー
|ⅠM7|ⅠM7|ⅠM7|ⅠM7|

Bメロ
■Fメジャー
|Ⅴ7 ♭Ⅶ7 Ⅴ7|Ⅴ7 ♭Ⅶ7 Ⅴ7|
|Ⅴ7 ♭Ⅶ7 Ⅴ7|Ⅴ7 ♭Ⅶ7 Ⅴ7|

A’メロ
■Aメジャー
|ⅠM7|ⅠM7|ⅠM7|ⅠM7|

Bメロの調性は様々な解釈が成り立ちます。分析では原曲で出ている音などから判断して、消去法でFメジャーキーへ転調する解釈にしましたが、Cメジャー→E♭メジャーという線も考えられるし、正直、どれが正解かよく分かりませんでした。

Mazed Music(5st.BGM)

演奏難易度:☆☆☆★★(易しい)

5面は「触手ステージ」で、最初から最後まで、ひたすら脳味噌から触手が生えたような謎の生物が浮遊してくる不気味なステージでした。

5面BGMの「Mazed Music」はそんな不気味な雰囲気を表現したような不協和音ぽいものなのですが、メインメロディーのモチーフは6面BGMと共通のものだと思われます。

ちなみに6面は細胞ステージですが、5面と6面は「生物系」繋がりという事で、音楽も共通性を持たせているということでしょうか。

この曲のリズムは、以下の3通りの解釈が可能です。

  1. 3/4拍子
  2. 6/8拍子
  3. 3連符がベースになった4/4拍子

自分は1.の3拍子で感じて演奏しましたが、リズムトラックにはフラメンコのソレア・ポル・ブレリアのパターンを使っています。

ソレア・ポル・ブレリアは12拍子ですが、テンポやリズムの感じが曲にマッチしていたので。

ギターアレンジはメロディーのほうを重視してベースライン(原曲はずっとアルペジオ)は簡略化していますが、各コードのハーフディミニッシュ感(要するに♭5音)を出すのに苦慮しました。

Mazed Music(5st.BGM)コード進行

Aメロ
|Cm7(♭5)|Cm7(♭5)|
|Bm7(♭5)|Bm7(♭5)|
|Cm7(♭5)|Cm7(♭5)|E♭m9|E♭m6|

Bメロ
|Cm7(♭5)|Cm7(♭5)|
|Bm7(♭5)|Bm7(♭5)|
|B♭m7(♭5)|Am7(♭5)|
|Bm6(onD)|B♭m6(onD♭) Bm6(onD)|
|Cm6(onE♭) Cm|Cdim7|

コード進行分析

Aメロ
■B♭マイナー(Cロクリアン)
|Ⅱm7(♭5)|Ⅱm7(♭5)|
■Aマイナー(Bロクリアン)
|Ⅱm7(♭5)|Ⅱm7(♭5)|
■B♭マイナー(Cロクリアン・E♭ドリアン)
|Ⅱm7(♭5)|Ⅱm7(♭5)|Ⅳ♭m7|Ⅳ♭m|

Bメロ
|Ⅱm7(♭5)|Ⅱm7(♭5)|
■Aマイナー(Bロクリアン)
|Ⅱm7(♭5)|Ⅱm7(♭5)|
■A♭マイナー(B♭ロクリアン)
|Ⅱ♭m7(♭5)|
■Gマイナー(Aロクリアン)
|Ⅱm7(♭5)|
■F♯マイナー(Bドリアン)
|Ⅳm|Ⅲ※1 Ⅳm|
■Gマイナー(Cドリアン)
|Ⅳm|Ⅳdim7※2|
この後、B♭マイナーキーに短3度転調してループ

※1 クロマチックアプローチコード
※2 Ⅴ7の代理

この曲のコード進行は、ハーフディミニッシュコード(マイナー7th♭5)とマイナー7thコードの平行移動を中心に作られているのですが、ハーフディミニッシュコードにはロクリアンスケール、マイナー7thコードにはドリアンスケールが当てられています。

コード進行分析では、ハーフディミニッシュコード(ロクリアン)は「マイナーキーのⅡm7(♭5)」、マイナー7thコード(ドリアン)は「マイナーキーのⅣm7」と、調性的に解釈しましたが、ロクリアン&ドリアンモードの平行移動と考えて「全てⅠコードで、細かく転調している」としても良いでしょう。

Aircraft Carrier(ボスBGM)

演奏難易度:☆★★★★(難しい)

今回、エンディングとして弾いているのが、各ステージのボス戦の時に流れる「Aircraft Carrier」です。

この曲は、最初に聴くことになるのが1面の火山噴火の場面なので、別名「火山のテーマ」と呼ばれることもあります。

1ループ4小節と短い曲ですが、妙にインパクトがあって記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。

曲の作りとしては、1コードの固定アルペジオをリピートしながら構成音が変化していく、というミニマルミュージック的な作りになっています。

ギターで全ての音を弾いていくのは不可能だと思うのですが、このアレンジでは、オリジナルの音源を聴いて目立つパートを選んで弾いていきました。

解放弦を活用して音数を増やすためにオリジナルのFメジャーキーを半音下のEメジャーキーに移調。Eメジャーキーに移調した事で、技術的にかなり楽にはなったのですが、それでも左手のストレッチやポジション移動がかなりシビアで、演奏動画でも音が綺麗に出せていない所が多いです。

Aircraft Carrier(ボスBGM)コード進行

オリジナルのFメジャーキーをEメジャーキーに移調しています。

|E E(onF♯)|E(onG♯) E(onF♯)|
|E E(onF♯)|E(onG♯) E(onF♯)|
|E|E|E|E|

コード進行分析

■Eメジャー
|Ⅰ|Ⅰ|Ⅰ|Ⅰ|
|Ⅰ|Ⅰ|Ⅰ|Ⅰ|

――Vol.2の4曲はソロギターでの再現はかなり難しく、妥協点も多かったのですが、雰囲気は再現できているでしょうか?次回のVol.3では、残りの曲を全て(モーニングミュージックは除く)演奏する予定ですので、どうぞお楽しみに!

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