東野美紀【ゲーム音楽作曲家列伝09】

コナミ所属の作曲家はコナミ矩形波倶楽部(1987年設立)として紹介する予定ですが、このうち数人については個別にご紹介したいと思います。

今回は、1985年1月に作曲家デビューした東野美紀さんの紹介です。

東野さんは初代グラディウス、幻想水滸伝1&2の作曲家として有名です。

東野美紀さんプロフィール・略歴

本名:東野美紀(ひがしの みき)
通称:MIKI-CHANG
生年月日:1968年1月1日
作曲家デビュー:1985年1月(イーアルカンフー)
代表作品:グラディウス、幻想水滸伝1,2

東野さんは幼い頃から音楽教育を受けて育ち、中学時代にはユーミンに憧れてバンド活動と作曲をしていたといいます。

YMO、とくに坂本龍一さんのファンだそうです。

芸大在学中にアルバイトとしてコナミに楽曲提供をはじめ、1985年1月のイーアルカンフーでゲーム音楽作家デビュー。

初期の代表作はグラディウス(1985年)、沙羅曼蛇(1986年、コナミ初のFM音源作品)など。

大学卒業後は一時リクルート社へ就職するも、すぐにコナミに再入社しています。

プレステ時代は幻想水滸伝シリーズを担当。彼女のもう一つの代表作となります。

2000年前後あたりから作曲の頻度が減っていますが、近年また音楽活動を再開されているようです。

東野美紀さんの音楽

東野さんは自分的には「グラディウスの人」なんですが、幻想水滸伝1&2を聴くとまた全然違う音楽性ですよね。

自分のイメージだと、東野さんの音楽性は、YMOなどの古典テクノ系+クラシック&映画音楽+ちょっとプログレ+たまに民族音楽色、というイメージで、同年代の女性ゲーム音楽作家の河本圭代さん・小沢純子さんあたりと近いのかな?と思います。

グラディウス

グラディウスはリアルタイムでゲーセンでやっていたので、音楽は凄くおぼえています。

音楽の内容は、面白い転調やモードの概念(とくにリディアン)を多用していて、1985年前半当時のゲーム音楽としては斬新なものでした。

そして斬新ではありますが、メロディーがキャッチーなので難解な印象は無く、あの時代にゲーセンやファミコンで遊んだ人は、みんな良くおぼえているんではないでしょうか?

古代祐三さんはグラディウスの4面の音楽が1番好きらしいですが、自分は6面かなぁ。

原曲は音色がああいう感じなので、テクノっぽく聴こえるかもですが、アレンジによって映画音楽ぽくなったり、プログレ系にもなりそうな曲作りと思います。

沙羅曼蛇

グラディウスの翌年に出て、グラディウスの続編的な作品だった沙羅曼蛇もゲーセンで良くプレイしていたので、印象に残っています。

自分の知る限りではコナミ初のFM音源作品で、とくに大型筐体版のものはスピーカーも大きかったので迫力がありました。

当時は誰が作曲したか?とか知らなかったんですが、「あ、グラディウスの人かな?」というのは分かりました。

東野さんのロック・テクノ系の曲はフレージングとか転調が特徴ありますよね。

幻想水滸伝の音楽

東野さんのもう一つの代表作である幻想水滸伝1&2ですが、こちらは彼女が1980年代に作っていたグラディウスなどと方向性が違います。

クラシック音楽をベースに微妙に民族音楽色が入った雰囲気ですよね。

東野さんは彼女のデビュー当時のゲーム音楽界では珍しかったんですが、フルオーケストラのアレンジと記譜ができたらしく(1980年代では他に、すぎやまこういちさんくらいしかいなかった?)、そういうクラシック系の素養を活かした作品となっています。

東野美紀さん作曲作品

※ツキヨニサラバ(2006年 タイトー)以外は、全てコナミの作品となります

1985年

イーアルカンフー(AC)

グラディウス(AC)

1986年

沙羅曼蛇(AC)

魔城伝説(MSX、未確認)

1987年

ライフフォース(AC、一部)

1989年

グラディウス3(AC、一部)

T.M.N.T(AC、一部)

1990年

サプライズアタック(AC、一部)

1992年

魂斗羅スピリッツ(SFC、一部)

1993年

プレミアサッカー(AC)

魍魎戦記MADARA2(SFC、一部)

1994年

ときめきメモリアル(PCE、一部)

ハイパーダンク ザ・プレイオフエディション(MD)

1995年

幻想水滸伝(PS)

1996年

ヴァンダルハーツ 失われた古代文明(PS/SS、一部)

グラディウス デラックスパック(PS/SS/PC、エンディング曲)

1998年

幻想水滸伝2(PS)

2000年

幻想水滸外伝Vol.1 ハルモニアの剣士(PS)

2001年

幻想水滸外伝Vol.2 クリスタルバレーの決闘(PS)

2006年

ツキヨニサラバ(PS2、タイトー、光田康典と共作)

Pop’n Music14 FEVER!(PS2、一部)

2007年

Pop’n Music15 ADVENTURE(AC、一部)

オトメディウスG(AC、一部)

※略号
AC=アーケードゲーム
PCE=PCエンジン
SFC=スーパーファミコン
PS=プレイステーション
SS=セガサターン
PS2=プレイステーション2

ゲーム音楽作曲家列伝 前回

増子司【ゲーム音楽作曲家列伝08】
ゲーム音楽作曲家列伝 第8回は1984年に「スターフォース」でデビュー、女神転生シリーズの音楽を作った増子司さんです。彼はゲーム音楽にメタル要素を導入しました。

ゲーム音楽作曲家列伝 次回

川口博史【ゲーム音楽作曲家列伝10】
ゲーム音楽作曲家列伝 第10回は、1985年7月にハングオンでデビューし、1980年代後半のアーケードゲーム黄金時代のセガを支えた川口博史さんです。

コメント

  1. ppp より:

    グラディウスの6面の曲って5拍子じゃなかったですかね?
    マニアックですね。
    1/1生まれなんですね。初めて知りました。

    • BGM より:

      グラディウス6面は自分の耳コピーでは3拍子・6拍子だったと思います。
      ちなみに、同時期のコナミ女性作曲家、悪魔城ドラキュラの山下さんは12/31生まれです。