小倉久佳【ゲーム音楽作曲家列伝06】

OGRこと小倉久佳さんは1980年代に活躍したゲーム音楽作家の中では、自分が一番影響を受けた人です。

1983年にタイトーに入社、1984年に作曲家デビューして以降、1990年代後半頃までタイトーの主力作家として、またZUNTATAの主要メンバーとして活躍。

現在は小倉久佳音画制作所として制作活動をされています。

小倉久佳さんプロフィール・略歴

本名:小倉久佳(おぐら ひさよし)
通称:OGR
生年月日:1959年4月2日
作曲家デビュー:1984年5月(The運動会)
代表作品:影の伝説、ダライアスシリーズ

小倉さんはクレイジークライマー(日本物産、1980年)に触発されてゲームのサウンドに興味を持つようになったそうです。

1983年にタイトーに入社後、1984年にThe運動会で作曲家デビュー。

1987年に発売されたダライアスのサントラ以降、タイトーのサウンド部門はZUNTATAを名乗るようになり、小倉さんもZUNTATAの所属となります。

2007年、タイトーを退社してフリーランスとなり、以後は小倉久佳音画制作所の名義で制作活動を展開。

2020年、ネットラジオ番組「音画制作所解剖室」をYouTubeにて配信開始。この番組には「sayPaPa娘」(小倉さんの実娘でダライアス2「sayPaPa」の「パパ!」の声の人)も出演しています。

小倉久佳さんの音楽

OGRこと小倉久佳さんは、1980年代デビューの作曲家の中で1番好きな作家さんです。

音色も含め、本当に独特の世界観があると思います。

クール・ソリッド・重厚な中に突然コミカルにも聴こえる軽いフレーズが入ったり、コード進行も変態的な展開をしてすぐに戻ったりとか、そういうところが本当に好きです。

初期和風路線

自分が小倉さんの音楽に初めて接したのはアーケードゲーム版の影の伝説(1985年)です。

これはタイトーのFM音源第1弾作品でしたが、琴などの和楽器+ロックアレンジというもので、この後、この和風ロック路線はゲーム音楽の一つのムーブメントを形成することになります。

その後の奇々怪々(1986年)も和風路線ですが、こちらはロック色はそれほど無く、笛や和太鼓などが主体のアレンジでした。

お祭りのお囃子ぽいノスタルジックな感じ、でも、ちょっと不気味、みたいな雰囲気が良かったですね。

スーパーデッドヒート2

スーパーデッドヒート2は未発売のゲームですが、その音楽はタイトーのゲームミュージックCDで聴くことが出来て、凄く印象に残ってます。

このCDは1987年前半あたりに手に入れたものと思われますが、1986年頃までのタイトー主要作品の音楽が収録されていました。

その中で、自分が一番気に入ったのがスーパーデッドヒート2です。

スーパーデッドヒート1は対戦型のレースゲームで、2も恐らく同様のものと思いますが、CDに収録されていたスーパーデッドヒート2の音楽は、どちらかというとシューティングのBGMぽくて、ノリの良さと哀愁を兼ね備えたものでした。

今聴くと音色とかメロディーセンスとか、もろに「OGR!」という感じです。

これがお蔵入りになってしまったとは、あまりにも惜しい話ですが、当時の関係者も同じことを思ってCD収録になったわけですよね。ゲーム音楽ファン必聴のトラックと思います。

ダライアス

1980年代のゲーム音楽で自分が一番衝撃を受けたのが初代ダライアスです。

小倉さんの名前すらまだ知らなかったですが「FM音源の打ち込みだけで、なんて素晴らしいものを作るんだ」と思っていました。

スタート直後に流れる「Captain Neo」は毎度聴くのでしっかり刷り込まれている曲です。

そして、ラスボスの鯨の所まで辿りついたときの緊張と興奮、そして圧倒的インパクトの曲「BOSS7」です。

まだ純真な子供だった自分も脳内から何か出て一気に血が沸き立つのを感じましたよ。

ダライアス2

先ほど書いた通り、自分はタイトーのゲーム音楽のCDを持っていて、影の伝説、スーパーデッドヒート2、そしてダライアス(こちらは単体CDでした)がお気に入りだったのですが、当時は作曲者とかはまったく気にしておらず、小倉さんの存在も知りませんでした。

ゲーム音楽作曲家はすぎやまこういちさんくらいしか名前を知らなかったし、ZUNTATAもタイトーのゲーム音楽制作チームくらいの認識しか無かったです。

1990年頃、たまたま入ったゲーセンで耳にしたダライアス2の「say PaPa」がきっかけになって、色々調べて小倉久佳さんという人の作と知り、ファンになった次第です。

そして、これがゲーム音楽の作家に興味を持った最初の経験でした。

当時はネットもなかったし情報を得るのも一苦労でしたね。

1990年代以降

小倉さんの独特の音楽性は変化と発展を続けながら、ダライアス外伝あたりで一つの完成形に達したのではないでしょうか。

その後のGダライアスの頃になると、もともとテクノ傾向も多分にありましたが、キャッチーなメロディ志向は後退して急激にハウス/トランス系のサウンドに傾いていきます。

Gダライアスの工場音(?)を上手く使ったソリッドなサウンドも凄くカッコ良かったですよねー。

――その後2000年頃から自分はゲームから離れてしまい、ゲーム音楽のことも忘れていたのですが、今こうしてゲーム音楽を演奏してるのも、ゲーム音楽のイメージの中心に小倉さんの音楽があって、その憧れのイメージが潜在意識にずっと生き残っていたからと思います。

小倉久佳さん作曲作品

※小倉久佳さんが手掛けた作品は最近の数作を除いて、全てタイトーのもので、表記のないものはタイトー作品です。

1984年

The運動会(AC)

アウターゾーン(AC)

べんべろべえ(AC)

バギーチャレンジ(AC)

ザイゾログ(MSX)

スイートエイーコン(MSX)

1985年

メタルソルジャーアイザック2(AC)

影の伝説(AC)

女三四郎(AC)

スーパーデッドヒート(AC)

タイムギャル(AC)

チョロQ(MSX)

1986年

奇々怪界(AC)

アルカノイド(AC、君島正と共作)

ハレーズコメット(AC)

陸海空最前線(AC)

スーパーデッドヒート2(AC、未発売)

1987年

ダライアス(AC)

アルカノイド リベンジオブDoh(AC)

エクスターミネーション(AC)

1988年

ニンジャウォーリアーズ(AC)

プランプポップ(AC)

ラスタンサーガ2(AC)

Dr.トッペル探険隊(AC)

1989年

ダライアス2(AC)

ヴォルフィード(AC)

1992年

ギャラクティックストーム(AC)

1994年

ダライアス外伝(AC)

1996年

東京SHADOW(PS/SS)

1997年

Gダライアス(AC)

2002年

電車でGO! 旅情編(PS2)

2004年

ゾイドインフィニティ(AC)

2009年

ダライアスバースト(PSP、1曲のみ)

2013年

ベクトロス(iOS、nenet)

2014年

みんなでまもって騎士 姫のトキメキらぷそでぃ(3DS、エインシャント、古代祐三らと共作)

2021年

DARIUS THE OMNIBUS3 邂逅(特装版CD、1曲)

コットン リブート!(SW、BEEP、1曲)

※略号
AC=アーケードゲーム
PS=プレイステーション
SS=セガサターン
PS2=プレイステーション2
PSP=プレイステーションポータブル
3DS=ニンテンドー3DS

ゲーム音楽作曲家列伝 前回

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ゲーム音楽作曲家列伝 次回

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