魍魎戦記MADARA「おだやかな光の中で」【ギター演奏・コード進行58】

魍魎戦記MADARA おだやかな光の中で
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1990年:ファミリーコンピュータ(NES)
メーカー:
コナミ(KONAMI)
タイトル名:魍魎戦記MADARA(Mouryousenki Madara)
曲名:おだやかな光の中で(In calm light)
作曲:鈴木勝彦・藤尾敦(コナミ矩形波倶楽部)
演奏難易度:☆☆☆★★(易しい)

ゲーム音楽ソロギター演奏動画・コード進行解説の第58弾は、魍魎戦記MADARAより「おだやかな光の中で」。

今回はややマイナーな作品ですが、初代ファミコンのゲーム音楽としては驚愕の完成度を誇る魍魎戦記MADARAの曲を取り上げます。

レトロゲーム音楽に興味があるなら、これの音楽は一度は聴いていただきたいものです。

魍魎戦記MADARAの作品概要

魍魎戦記MADARAはゲーム(本作品)、アニメ、小説など、複数メディアで展開したメディアミックスの草分けのような作品群ですが、もともとは1987年からゲーム雑誌「マル勝ファミコン」に連載されていた漫画です。

魍魎戦記MADARAシリーズは、その総数108にも及ぶ超絶大河作品群で「主人公達が転生した姿」という形のショートストーリーの集合体ですが、それぞれのストーリーは未完のものも多いです。

このシリーズは2003年頃まで派生作品が作られ続けられていました。

「主人公達が転生を繰り返して大きなテーマを展開していく」という発想は手塚治虫の『火の鳥』と通ずるものがありますが、あちらも壮大すぎて未完ですよね。

ファミコン版のゲームは初代漫画版の『魍魎戦記MADARA』をゲーム化したものですが、漫画が未完なため終盤はゲームのオリジナルストーリーとなっています。

1993年に続編であるスーパーファミコン版『魍魎戦記MADARA2』と、PC9801版のアドベンチャーゲーム『魍魎戦記MADARA 大金剛輪編』が出ています。

ゲーム版のMADARAは音楽がイイ!【曲紹介】

初代ファミコン版の魍魎戦記MADARAは、ゲームとしてはマイナー作品の部類ですが、なにしろ音楽が素晴らしいんですよね。

ファミコン末期のコナミ作品なので、音楽は外れ無しなんですが、その中でも一押ししたくなる隠れた名作です。

個人的には悪魔城伝説と同レベルのものと思います。

ちなみにスーファミ版の魍魎戦記MADARA2の音楽(東野美紀さんも参加)も素晴らしい出来です。

自分は1991年当時、漫画は読んだことがあって、MADARAの作品概要やゲームソフトの存在も知ってはいましたが、ゲームは未プレイでした。

この作品の音楽は2016年頃にはじめて聴いたんですが、リアルタイムでやらなかったことを後悔したくらい気に入りました。

魍魎戦記MADARAの音楽は全曲ハイレベルで粒揃いですが、とくに気に入ったものを5曲ほど採譜しています。

おだやかな光の中で【村のBGM】

本作の音楽の中でも採譜した曲は全部好きなんですが、その中で何か1曲選ぶとしたら、自分はこの「おだやかな光の中で」(In calm light)かな。

「おだやかな光の中で」は村のBGMで、ゲームスタート直後から流れる曲です。

微妙な調性感と下降進行するベースラインに対して絶妙なメロディーがついていて、曲の作りが好みなんですよね。

MADARAの音楽を大雑把に分類すると、ストレートなマイナー4コード+αなものと、この曲みたいに微妙な調性の曲があります。

前者は、この作品の代表曲であるフィールド曲の「M・A・D・A・R・A」とかエスキモー村の「Aurora in distance」が該当しますが、マイナー4コードはゲーム音楽王道進行の一つなので、他のゲーム音楽でも似た感じの名曲は多いです。

それに対して、後者の、この曲みたいなタイプで、よく出来ている曲って以外と少ないんですよね。それだけ作るのが難しいんだと思います。

作曲者について

この年代のコナミ作品は曲ごとにちゃんとクレジットされていないものが多く、しかも数人で作ったりしているので、正確な作曲者がわからないことも多いんですが、魍魎戦記MADARAに関しては、鈴木勝彦(なぞなぞ鈴木)、藤尾敦(すけのみや藤尾)のお二方のクレジットがされています。

この曲はどちらが担当したかまでは分からないのですが、お二方の紹介をいたします。

鈴木勝彦(なぞなぞ鈴木)

「なぞなぞ鈴木」こと鈴木勝彦さんは1992年までコナミに在籍していました。

主な担当作品は、魍魎戦記MADARAと「エスパードリーム」「ラグランジュ・ポイント」など。

その後、コナミから独立してトレジャーを設立。

1998年にコナミに再入社しますが、以後は作曲の仕事はしていません。

現在は芸能事務所を立ち上げて所属アーティストの編曲などをされているようです。

藤尾敦(すけのみや藤尾)

「すけのみや藤尾」こと藤尾敦さんは、1987年から2000年頃にコナミに在籍。

デビュー作の「エキサイティング・ビリヤード」はゲーム音楽としては珍しいジャズ系の楽曲で統一されていました。

ファミコン作品をメインに担当し、手掛けた主な作品は魍魎戦記MADARAの他、ファルシオン、コナミワイワイワールド、ラグランジュ・ポイントなど。

お二人が所属していたコナミ矩形波倶楽部の紹介記事はこちらです。

今回はシンプルアレンジ【ソロギター演奏】

原曲は素朴な中にも微妙な調性変化があるので、それをそのまま活かせるようなシンプルなアレンジにしました。

原曲はD♭メジャーというギターでは弾きづらいキーなので、半音下げてCメジャーに移調しています。

メロディーはシンプルだし、コードもそんなに難しいものは出てこないので、久々に初心者向け星一つのアレンジが作れるかな?と思ったんですが、原曲の後半に細かいパッセージ(6連符)が入っていて、それをどうしても入れたかったので、少し難易度が上がりました。

難易度的には6連符パッセージの部分も短いし、スラーを絡めているので、そんなに難しくはないと思いますが、速いフレーズを弾くのに慣れているか否かで難易度が変わってきそうです。

難易度は星2つとしましたが、人によってはもっと難しく感じるかもしれません。

おだやかな光の中で コード進行

Aメロ
C B♭ Am7 A♭M7
G6 Am FM7 D7(onF♯)/G7
C B♭ Am7 A♭M7
G6 Am Dm7 G7/G♭9

Bメロ
FM7 FM7 Em7 Em7
Dm7 Dm7 G7 C
FM7 FM7 Em7 Em7
Fm9 Fm9 G7sus4 G7

コード進行分析

Aメロ
■Cメジャー
Ⅰ ♭Ⅶ Ⅵm7 ♭ⅥM7
Ⅴ6 Ⅵm ⅣM7 Ⅱ7/Ⅴ7
Ⅰ ♭Ⅶ Ⅵm7 ♭ⅥM7
Ⅴ6 Ⅳm Ⅱm7 Ⅴ7/♭Ⅴ7(ⅣへのクロマチックAP)

Bメロ
ⅣM7 ⅣM7 Ⅲm7 Ⅲm7
Ⅱm7 Ⅱm7 Ⅴ7 Ⅰ
ⅣM7 ⅣM7 Ⅲm7 Ⅲm7
Ⅳm7 Ⅳm7 Ⅴ7sus4 Ⅴ7

Aメロの半音進行が効果的【コード進行のポイント】

Aメロはシンプルなメロディーに半音進行のコードをぶつけていってるのがポイントで、♭Ⅵ→♭Ⅶ→Ⅰの「コナミ進行」とともに、この時代のコナミ作品の常套手段です。

ちなみに、以前演奏したスナッチャー(1988年のコナミ作品)「Twilight of Neo Kobe」のAメロはこの曲のマイナー版みたいな進行ですね。

Bメロはサブドミナント(ⅣM7)からのシンプルな下降進行+5度進行です。

最後はサブドミナントマイナー(Ⅳm7)→ドミナント(V7sus4→Ⅴ7)としていて、原曲もここはリタルタンドして強調していますが、ソロギターアレンジではリタルタンドのタイミングを少し早めて、強調度合いを上げています。

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