難易度☆★★★★(難しい)
2014年:ニンテンドー3DS(Nintendo3DS)
メーカー:任天堂(Nintendo)
タイトル名:ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア
(Pokemon Omega Ruby and Alpha Sapphire)
曲名:天翔ける夢(Soaring Dreams)
作曲:影山将太(Shota Kageyama)
そういえば、このブログでポケモンの曲をとりあげるのは初めてですね。
今回は2014年に発売された、ポケットモンスター オメガ・ルビー&アルファ・サファイア(ORAS)から一曲演奏いたします。
ポケットモンスターORASについて
ポケットモンスターORAS(オメガルビー・アルファサファイア)は、2014年にニンテンドー3DS用に発売されたタイトルですが、2002年のゲームボーイアドバンス用タイトル『ポケットモンスター ルビー・サファイア』のリメイク作品となります。
リメイク作品ではありますが、内容はゲームボーイアドバンス版から、大幅に追加・変更されています。
登場人物や世界設定は『ルビー・サファイア』のものですが、ゲームシステムは、これの前年2013年に発売された『ポケットモンスター X・Y』のものがベースとなります。
音楽も新たに書き下ろされたものです。
ポケモンORASの音楽は影山将太さんをリーダーとして数人の作曲家によって作られました。
影山さんのほか、足立美奈子さん、黒田英明さん、佐藤仁美さんが参加しています。
自分はこのORASの音楽がポケモンシリーズの中では一番好きなんですが、今回はその中でも印象的な『天翔ける夢』をとりあげます。
躍動感を感じさせる曲で、これからの季節にもぴったりかと思います。
『天翔ける夢』について
ゲーム中にラティオス、ラティアスというポケモンが登場します。
主人公はラティオス・ラティアスに乗ることで空を飛んで移動することができるようになるのですが、『天翔ける夢』は、その飛翔のときに流れるテーマ曲です。
作曲は影山将太さん。
空を翔べるという要素(おおぞらをとぶ)はGBA版には無く、ORASで追加された要素です。
これと対になる曲で『天翔る幻』という曲があって、昼は『天翔る夢』、夜は『天翔ける幻』が流れます。
昼の『天翔ける夢』は、夢と希望・躍動感などを感じさせるもので、夜の『天翔ける幻』はロマン・儚さ、といった静かなイメージですね。
ラティオス・ラティアスは『夢幻ポケモン』ということで、曲題の『天翔ける夢』『天翔ける幻』はそこからとっているそうです。
影山将太さん【作曲者】
影山さんは最初は光田康典さんの『プロキオンスタジオ』に所属していました。
デビューは2007年の『ルミナスアーク』で、光田さんらとの共作でした。
そのあとゲームフリークに所属、ポケットモンスターシリーズのメインコンポーザーに抜擢されます。
影山さんが手掛けたポケットモンスターシリーズは以下になります。
ハートゴールド・ソウルシルバー(2009年)
ブラック・ホワイト(2010年)
X・Y(2013年)
オメガルビー・アルファサファイア(2014年)
オメガルビー・アルファサファイアはゲームフリークから離れた後の作品ですが、メインコンポーザー・サウンドマネージャーとしての参加です。
ポケモン・メインストリーム作品は以上ですが、その後も主にスマホ向けポケモン派生作品の音楽を担当しています。
2015年1月からは、セガのHiro師匠こと川口博史さん、とものかつみさんと「H.K.S(ハイパー・カッコイイ・システム)」というユニットを結成して音楽活動をしています。
イントロの再現に苦心【ソロギター演奏解説】
まず、メロディーの音域が広い曲なので、ギターの音域をフルに活かせるようにDメジャーに移調しました。
オリジナルはAメジャーキーです。
曲の出だし部分、イントロから上り音階をはさんで本体Aメロが始まりますが、ここをどう処理しようか、ということで悩みました。
リズムトラックを使いたかったのもあって、今回は頭から本体部分と同じテンポで演奏することにしました。
でも、そうすると音階が終わった後、Aメロへの抜けかたが、せわしない感じなのでAメロの導入を倍サイズにしてみました。
結果的にイントロの上り音階はかなりの速弾きになってます。
ここは最初簡略化して3連符で練習していましたが、なんか雰囲気変ってしまうので、頑張って4連符&5連符に。
他の部分は星2つぐらいですが、イントロの速弾きがあるので星4つです。
最後、Aメロを少し変えたものをエンディングとしてアレンジしました。
天翔ける夢 コード進行
※Dメジャーキーに移調、オリジナルはAメジャーキー
イントロ
G D(onF♯) B♭M7(onF) Asus4(onE) A
Aメロ
D F♯7 Bm9 Asus4/D
GM7 D(onF♯) CM7 Asus4/DM7
GM7 G6 F♯m7 Bm7
Em7 E7 A7 A7/G♯dim
Bメロ
G69 G69 F♯m7 Bm7
Em7 F♯7 Bm7/B♭dim A7/D
GM7 GM7 F♯m7 B7
Em7 F♯m7 Gm7 C7
D D
Cメロ
Bm7 CM7 GM9 F♯7
Bm7 CM7 GM7 Asus4
A7
エンディング(アレンジ)
D F♯7 Bm9 Asus4/D
GM7 D(onF♯) CM7 B♭M7
EbM7 DM7
コード進行分析
※Dメジャーキーに移調、オリジナルはAメジャーキー
イントロ
■Dメジャー
Ⅳ Ⅰ ♭ⅥM7 Ⅴ7
Ⅴ7
Aメロ
Ⅰ Ⅲ7 Ⅵm7 Ⅴ7sus4/Ⅰ
ⅣM7 Ⅰ ♭ⅦM7 Ⅴ7sus4
ⅣM7 ⅣM7 Ⅲm7 Ⅵm7
Ⅱm7 Ⅱ7 Ⅴ7 Ⅴ7/♯Ⅳdim
Bメロ
ⅣM7 ⅣM7 Ⅲm7 Ⅵm7
Ⅱm7 Ⅲ7 Ⅵm7 Ⅴ7/Ⅰ
ⅣM7 ⅣM7 Ⅲm7 Ⅵ7
Ⅱm7 Ⅲm7 Ⅳm7 ♭Ⅶ7
Ⅰ Ⅰ
Cメロ
Ⅵm7 ♭ⅦM7 ⅣM7 Ⅲ7
Ⅵm7 ♭ⅦM7 ⅣM7 Ⅴ7
Ⅴ7
エンディング(アレンジ)
Ⅰ Ⅲ7 Ⅵm7 Ⅴ7sus4/Ⅰ
ⅣM7 Ⅰ ♭ⅦM7 ♭ⅥM7
♭ⅡM7 ⅠM7
バラエティーに富んだメジャーキー【コード進行のポイント】
メジャーキーですが、サブドミナントマイナー、セカンダリードミナント、パッシングディミニッシュ、など結構テクニカルでバラエティーに富んだ進行です。
コード進行自体は、新しめのJ-Popでよくあるような作りかな~と思いますが、メロディーが非常にいいですよね。
Cメロは平行調のBマイナーに転調してる感じですが、すぐに落ちがついてAsus4→A7に行っていてDメジャーに戻っているので、Dメジャー一発の解釈でいいかな、と。
ここはどちらでもいいと思います。
エンディングのアレンジ部分はDメジャーのナポリコード(♭ⅡM7)であるE♭M7を使ってみました。
プレイステーション以降のゲーム音楽 ソロギターアレンジ

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