ゼルダの伝説「メインテーマ」【ギター演奏・コード進行07】

ゼルダの伝説 メインテーマ
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1986年:ファミリーコンピュータ ディスクシステム(Famicom Disk System)
メーカー:
任天堂(Nintendo)
タイトル名:
ゼルダの伝説(The Legend of Zelda)
曲名:
タイトルBGM(Title BGM)
作曲:
近藤浩治(Koji Kondo)
演奏難易度:☆☆★★★(普通)

ゲーム音楽ソロギター演奏動画・コード進行解説の第7弾は、ゼルダの伝説のオープニングタイトル曲(ここでは「メインテーマ」とします)です。

ゼルダの伝説は、ファミコンディスクシステムの拡張音源を使用した最初の作品ですが、初めてこのオープニング曲を耳にした時の衝撃は忘れられません。

ゼル伝 オープニングタイトル曲【曲解説】

ゼルダの伝説はファミコンディスクシステムの第1弾として任天堂から発売されました。

当時、ハイドライド、ザナドゥなど、PCゲームで人気を博していたARPGをファミコン向けに開発し大ヒット。以後、任天堂の看板シリーズの一つとなりました。

この曲はそのタイトル曲として有名で、とくに海外では未だに人気が高いようです。

ファミコン・ディスクシステムの音源

ゲームシステムの完成度もさることながら、タイトル画面の音楽に当時のファミコンプレイヤーは驚いたはずです。

これはファミコンのディスクシステムには独自の波形メモリ音源が内蔵されており、ファミコン本体のみで鳴らすより音色のバリエーションや和音数も増えて各段に表現力が増したからです。

自分も当時はそんなことは知らずに「FM音源かな?ファミコンなのに?」と驚いたものです。

「ゲーム音楽史01」で解説しましたが、波形メモリ音源はもともとナムコのアーケードゲームに使われていたものです。

同じ波形メモリ音源でもチップによって出る音色が違うというのも言及しましたが、任天堂のものは、のびやかな笛系の音が特徴がありますね。

この音はゲームボーイ→ゲームボーイアドバンスと、しっかり受け継がれてます。

近藤浩治さん【作曲者】

ゼルダの伝説の音楽を担当された近藤浩治さんは、初期のゲーム音楽作家が少なかった時代から活躍されています。

マリオシリーズに代表されるように近藤さんの作風は軽快な曲が多く、彼の作風が一般の人の「ゲーム音楽のイメージ」に与えた影響は絶大ですが、この曲は少しカラーが異なり、重厚でシリアスな雰囲気があります。

ちなみに、ゲーム中で流れるフィールド曲はこの曲のアレンジですが、そちらは近藤さんらしい軽快な感じに仕上がっています。

ややボサノバ寄りアレンジ【ソロギター演奏】

今回、最初はリズム無しで録っていたんですが、どうも演奏に入り込めませんでした。

変に細かいミスやタッチのブレが気になったり、ちょっと煮詰まりそうだったのでリズムトラックを入れて弾きながらアレンジしました。

そうやっているうちに、なにやらボサノバっぽいアレンジになってきたので、リズムトラックもリムショットが入ったそれっぽいものにして録画しました。

Cメジャーキーで演奏

アレンジですがコード進行もメロディーも結構動きがあるので、どのキー、どのポジションでやればメロディーとコードが一番うまく弾けるか考えました。

結果、CメジャーがやりやすかったのでCメジャーに移調しています。

ちょっとした音遊びですが、Aメロに16分音符のシンコペーションフレーズや数種類のアルペジオパターンを使って演奏してます。

もっとシンプルにやろうと思ったら、これらは省略してボサノバ風のつま弾き+シンプルなメロ弾きだけでも十分成立する曲だと思います。

ゼルダの伝説 メインテーマ コード進行

オリジナルはB♭メジャー/マイナーキーですが、本アレンジではCメジャー/マイナーキーに移調しています。

イントロ
|C|B♭7|A♭M7|G7|
|Cm|Cm|

Aメロ
|C|B♭13|A♭M7|G7|
|C|B♭13|A♭M7|E♭M7|
|D♭7|Cm7|D7|G7|

Bメロ
|C|B♭13|A♭M7|G7|
|A♭7|G7|A♭7|G7|
|D♭7|Cm7|D7|G7|

コード進行分析

イントロ
■Cメジャー/Cマイナー
|Ⅰ|♭Ⅶ|♭ⅥM7|Ⅴ7|
|Ⅰm|Ⅰm|

Aメロ
|Ⅰ|♭Ⅶ7|♭ⅥM7|Ⅴ7|
|Ⅰ|♭Ⅶ7|♭ⅥM7|♭ⅢM7|
|♭ⅡM7|Ⅰm7|Ⅱ7|Ⅴ7|

Bメロ
|Ⅰ|♭Ⅶ7|♭ⅥM7|Ⅴ7|
|♭Ⅵ7|Ⅴ7|♭Ⅵ7|Ⅴ7|
|♭Ⅱ7|Ⅰm7|Ⅱ7|Ⅴ7|

メジャー・マイナーの複合調【コード進行のポイント】

この曲のポイントは、イントロとAメロとBメロの頭にⅠメジャーコードが使用されているところです。

他の部分はマイナーキーの構成音ですが、最も重要な頭の部分だけメジャーキーにすることで単調さが回避されていて、最小の変更で最大の効果を上げているといえます。

あとⅡ7、Ⅴ7のコードの所もコードとしてはメジャーキー/マイナーキーどちらでもとれますが、メロディーを考慮するとメジャーキーの感覚ですね。

コードの使用率はマイナーキーのもののほうが高いですが、重要ポイントがメジャーキーなので、むしろメジャーキーの印象のほうがやや勝るくらいのバランスです。

こういう同主調のメジャーとマイナーをミックスしたような曲は、ゲーム音楽に限らず沢山あります。

正式名称は何というか知らないのですが、自分はこういうのを「長短複合調」と呼んでいます。

メジャーキーにサブドミナントマイナーとしてⅣmやⅡm7(♭5)、♭Ⅵ、♭Ⅶが出てくるのは古典的な手法ですが、それより一歩進めて、同主調の関連コード全てが使用されているような曲を指します。

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