発売年月:2010年6月
機種:Wii
メーカー:任天堂/モノリスソフト(Nintendo/MONOLITH SOFT)
タイトル名:ゼノブレイド(Xenoblade)
曲名:帝都アグニラータ(Agni Rhata,Imperial Capital)
作曲:ACE+(工藤ともり/CHiCO/平松建治)
演奏難易度:☆☆★★★(普通)
ゲーム音楽ソロギター演奏動画・コード進行解説の第16弾は、ゼノブレイドより「帝都アグニラータ」です。
原曲はピアノとストリングス中心のアレンジですが、滅んだ大都市の退廃的・悲劇的な雰囲気がよく表現されていると思います。
ソロギターでも、そういう雰囲気を大事にした演奏を心がけました。
ゼノブレイド「帝都アグニラータ」の概要
ゼノブレイドは2010年に任天堂から発売されたRPGです。
前回のスペースハリアーは演奏した中で一番古い曲でしたが、一気に25年ほど時代をすっ飛ばして今までで一番新しい曲です。
作曲は下村陽子さん、光田康典さんという大御所も参加していますがゲーム中の音楽はほとんど「ACE+」というユニットと清田愛未さんによる作曲です。
この曲「帝都アグニラータ」はACE+の曲ですが、ACE+については後述します。
ゼノブレイドからは数曲採譜して、どれにしようかと思いましたが、自分はこの曲が一番好きなので、まずはこれを選曲しました。
ちなみに昼と夜で音楽が変わりますが昼のほうを採譜しています。
ACE+
ACE+は、工藤ともりさんとCHiCOさんの音楽ユニット「ACE」にゼノブレイド制作のための臨時メンバーとして平松建治さんを加えた3人によるユニットです。
「ACE」は1990年代後半からゲーム音楽、劇伴、CMなどの作編曲を多数やっています。
ゼノブレイドでは、下村さんや光田さん、清田愛未さんの曲もいいんですが、なにしろACE+による曲が素晴らしいです。
- ガウル平原
- 行く手を阻む者
- 敵との対峙
- 機の律動
- 名を冠する者たち
などがACE+によるもので、名曲といえるレベルのものばかりです。
ギター一本で聴けるように工夫【ソロギター演奏】
原曲はE♭マイナーというギターで弾きづらいキーなので、半音上げてEマイナーで演奏しています。
ソロギター化するにあたって、コード付けはシンプルにしましたが、イントロなどはもう少し細かくコードを付けたほうが良かったかもしれません。
コード進行自体はそんなに複雑ではないのですが、テンションノートをメロディに当てている部分が多く運指が少し憶えずらかったです。
全体にシンプルなアレンジにしましたが、ベース音の運び方、オブリガードなどはギター1本でも映えるように考えました。
帝都アグニラータ コード進行
オリジナルのE♭マイナーキーをEマイナーキーに移調しています。
イントロ
|CM7|CM9|Bm7|Bm7|
|Am7|Am6|GM7|GM7|
|CM7|CM7|Bm7|Bm7|
|Am7|Am7|GM7|GM7|
|Em7|Em7|
Aメロ
|Em9|Em9|CM7|CM7|
|Em9|Em9|CM7|CM7|
Bメロ
|FM7(♯11)|Em7|D7|C♯m7(♭5)|
|CM7|Bm7|A7|B7|
Aメロ
|Em9|Em9|CM7|CM7|
|Em9|Em9|CM7|CM7|
Bメロバリエーション
|FM7|Em7|D7|C♯m7(♭5)|
|CM7|Bm7|A7|C7(onB♭) B7|
Cメロ
|Am|CM7|Em9|Em11|
|Am|CM7|F♯m7(♭5)|B7|
|B7|
エンディング
|Em9|Em9|Em9|Em9|
コード進行分析
イントロ
■Eマイナー
|♭ⅥM7|♭ⅥM7|Ⅴm7|Ⅴm7|
|Ⅳm7|Ⅳm|♭ⅢM7|♭ⅢM7|
|♭ⅥM7|♭ⅥM7|Ⅴm7|Ⅴm7|
|Ⅳm7|Ⅳm7|♭ⅢM7|♭ⅢM7|
|Ⅰm7|Ⅰm7|
Aメロ
|Ⅰm7|Ⅰm7|♭ⅥM7|♭ⅥM7|
|Ⅰm7|Ⅰm7|♭ⅥM7|♭ⅥM7|
Bメロ
|♭ⅡM7|Ⅰm7|♭Ⅶ7|Ⅵm7(♭5)※1|
|♭ⅥM7|Ⅴm7|Ⅳ7|Ⅴ7|
Aメロ
|Ⅰm7|Ⅰm7|♭ⅥM7|♭ⅥM7|
|Ⅰm7|Ⅰm7|♭ⅥM7|♭ⅥM7|
Bメロバリエーション
|♭ⅡM7|Ⅰm7|♭Ⅶ7|Ⅵm7(♭5)※1|
|♭ⅥM7|Ⅴm7|Ⅳ7|♭Ⅵ7 Ⅴ7|
Cメロ
|Ⅳm7|♭ⅥM7|Ⅰm7|Ⅰm7|
|Ⅳm7|♭ⅥM7|Ⅱm7(♭5)|Ⅴ7|
|Ⅴ7|
エンディング
|Ⅰm|Ⅰm|Ⅰm|Ⅰm|
※1 Eメロデイックマイナーのダイアトニックコード
Aメロ頭の9thが超絶効果【コード進行のポイント】
まずAメロ冒頭のマイナー9thが超効果的です。
Bメロは♭ⅡM7(ナポリコード)始まりとやや変化をつけて、途中Ⅵm7(♭5)が登場します。
似た進行がドラゴンクエスト3「おおぞらをとぶ」にも登場してきましたが、これはEメロディックマイナーのダイアトニックコードで、これを入れることでベースラインが♭Ⅶ→Ⅵ→♭Ⅵ→Ⅴと半音進行になります。
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