発売年月:2014年11月
機種:ニンテンドー3DS(Nintendo3DS)
メーカー:任天堂(Nintendo)
タイトル名:ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア
(Pokemon Omega Ruby & Alpha Sapphire)
曲名:天翔ける夢(Soaring Dreams)
作曲:景山将太(Shota Kageyama)
演奏難易度:☆★★★★(難しい)
ゲーム音楽ソロギター演奏動画・コード進行解説の第59弾は『ポケットモンスター|オメガルビー・アルファサファイア』より「天翔ける夢」です。
そういえば、このブログでポケモンの曲をとりあげるのは初めてですね。
「天翔ける夢」はポケットモンスター オメガルビー&アルファサファイア(ORAS)で新たに追加された「おおぞらをとぶ」(昼)のテーマで、躍動感あふれる曲です。
ポケットモンスターORASについて
ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア(以下、ORAS)は、2014年にニンテンドー3DS用に発売されたタイトルですが、2002年のゲームボーイアドバンス用タイトル『ポケットモンスター ルビー・サファイア』のリメイク作品となります。
リメイク作品ではありますが、内容はゲームボーイアドバンス版から大幅に追加・変更されています。
登場人物や世界設定はルビー・サファイアのものですが、ゲームシステムはこれの前年、2013年に発売された「ポケットモンスター X・Y」のものがベースとなっています。
音楽も新たに書き下ろされたもので、景山将太さんをリーダーとして、足立美奈子さん、黒田英明さん、佐藤仁美さんが作曲家として参加しています。
今回の演奏曲「天翔ける夢」の作曲者である景山将太さんについてはこちらの記事をご覧ください。
自分はこのORASの音楽がポケモンシリーズの中では一番好きなんですが、今回はその中でも印象的な「天翔ける夢」をとりあげます。
ORASの追加要素「おおぞらをとぶ」
ゲーム中にラティオスとラティアスというポケモンが登場します。
主人公がラティオス、ラティアスに乗ることで空を飛んで自由に移動することが可能になる「おおぞらをとぶ」という要素がORASで追加されました。
GBA版ルビー・サファイアにも「そらをとぶ」という要素はありましたが、単に目的地に瞬間移動するというようなものでした。
「おおぞらをとぶ」は、ラティオス、ラティアスに乗って空中からマップを自由に探索できるというものです。
「天翔ける夢」と「天翔ける幻」
「天翔ける夢」は「おおぞらをとぶ」(昼)のテーマ曲です。作曲は景山将太さん。
これと対になる曲で「天翔る幻」という曲がありますが、「おおぞらをどぶ」を昼に行うと「天翔ける夢」、夜だと「天翔ける幻」が流れます。
昼の「天翔ける夢」は、夢と希望・躍動感といったポジティブなものを感じさせる曲で、夜の「天翔ける幻」はロマン・儚さ、といった静かなイメージですね。
ラティオス・ラティアスは「夢幻ポケモン」ということで、曲題の「天翔ける夢」「天翔ける幻」はそこからとっているそうです。
イントロの再現に苦心【ソロギター演奏解説】
ソロギターアレンジですが、メロディーの音域が広い曲なのでギターの音域をフルに活かせるように、オリジナルのAメジャーキーからDメジャーキーに移調しています。
曲の出だし部分はイントロから上り音階を挟んでAメロが始まりますが、ここをどう処理しようか悩みました。
リズムトラックを使いたかったのもあって、今回は頭から本体部分と同じテンポで演奏することに。
でも、そうすると音階が終わった後、Aメロへの抜けかたが、せわしない感じなのでAメロの導入を倍サイズにしてみました。
そしてテンポの関係からイントロの上り音階はかなりの速弾きになってます。
この上り音階は、最初簡略化して3連符で練習していましたが、だいぶ雰囲気が変ってしまうので、頑張ってオリジナルと同じ4連符&5連符にして練習。
この音階の練習に制作時間の半分くらいを割いていて、これのために右手のフォームを見直したり、かなり良い練習になりました。
他の部分は星2つぐらいですが、イントロの速弾きがあるので星4つです。
エンディングも少々アレンジしていて、Aメロを少し変えたものを使いました。
天翔ける夢 コード進行
オリジナルのAメジャーキーをDメジャーキーに移調しています。
イントロ
|G|D(onF♯)|B♭M7(onF)|
|Asus4(onE)|A|
Aメロ
|D|F♯7|Bm9|Asus4 D|
|GM7|D(onF♯)|CM7|Asus4 DM7|
|GM7|G6|F♯m7|Bm7|
|Em7|E7|A7|A7 G♯dim7|
Bメロ
|G69|G69|F♯m7|Bm7|
|Em7|F♯7|Bm7 B♭dim7|A7 D|
|GM7|GM7|F♯m7|B7|
|Em7|F♯m7|Gm7|C7|
|D D|
Cメロ
|Bm7|CM7|GM9|F♯7|
|Bm7|CM7|GM7|Asus4|
|A7|
エンディング(アレンジ)
|D|F♯7|Bm9|Asus4 D|
|GM7|D(onF♯)|CM7|B♭M7|
|E♭M7|DM7|
コード進行分析
イントロ
■Dメジャー
|Ⅳ|Ⅰ|♭ⅥM7|Ⅴ7|
|Ⅴ7|
Aメロ
|Ⅰ|Ⅲ7|Ⅵm7|Ⅴ7sus4 Ⅰ|
|ⅣM7|Ⅰ|♭ⅦM7|Ⅴ7sus4|
|ⅣM7|ⅣM7|Ⅲm7|Ⅵm7|
|Ⅱm7|Ⅱ7|Ⅴ7|Ⅴ7 ♯Ⅳdim7|
Bメロ
|ⅣM7|ⅣM7|Ⅲm7|Ⅵm7|
|Ⅱm7|Ⅲ7|Ⅵm7|Ⅴ7 Ⅰ|
|ⅣM7|ⅣM7|Ⅲm7|Ⅵ7|
|Ⅱm7|Ⅲm7|Ⅳm7|♭Ⅶ7|
|Ⅰ|Ⅰ|
Cメロ
|Ⅵm7|♭ⅦM7|ⅣM7|Ⅲ7|
|Ⅵm7|♭ⅦM7|ⅣM7|Ⅴ7|
|Ⅴ7|
エンディング(アレンジ)
|Ⅰ|Ⅲ7|Ⅵm7|Ⅴ7sus4 Ⅰ|
|ⅣM7|Ⅰ|♭ⅦM7|♭ⅥM7|
|♭ⅡM7|ⅠM7|
テクニカルでバラエティーに富んだ進行【コード進行のポイント】
移調後のDメジャーキーでコード進行の解説をします。
この曲はメジャーキーですが、サブドミナントマイナー、セカンダリードミナント、パッシングディミニッシュなど、結構テクニカルでバラエティーに富んだ進行です。
コード進行自体は、新しめのJ-Popでよくあるような作りかな、と思いますが、メロディーが非常に良いですよね。
Cメロは平行調のBマイナーキーに転調してる感じですが、すぐに落ちがついてDメジャーに戻っているので、Dメジャーキー一発の解釈でいいかな?と。
エンディングのアレンジ部分はDメジャーのナポリコード(♭ⅡM7)であるE♭M7を使ってみました。
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