カルテット「Quartet Theme」【ギター演奏・コード進行63】

カルテット Quartet Theme
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1986年:アーケードゲーム
メーカー:
セガ(SEGA)
タイトル名:カルテット(QUARTET)
曲名:Quartet Theme
作曲:林克洋(Katsuhiro Hayashi)
演奏難易度:☆★★★★(難しい)

ゲーム音楽ソロギター演奏動画・コード進行解説の第63弾は、カルテットよりメインテーマ・1面BGMである「Quartet Theme」です。

この曲は、20年以上後にボカロPによってリメイクされたものが人気化していたり、今演奏しても古さを感じさせない名曲です。

カルテット作品概要

カルテットはセガが開発、1986年4月より稼働開始したアーケードゲームで、スペースコロニーが舞台になった未来的な世界観の横スクロールシューティングです。

4人同時プレイが売りのゲームでしたが、4人プレイ用の専用アップライト筐体は大型で高価だったため、2人プレイ用のテーブル筐体が出回り、ゲーセンでよく見かけたのもテーブル筐体のほうでした。

自分の地元でも4人プレイができるアップライト筐体を置いているゲーセンは少なかったですが、4人同時プレイというのを体験したくて、アップライト版カルテットを置いているゲーセンに友達と自転車で遠征したものです。

カルテットの音楽

1986年のセガ作品の音楽は非常にクオリティが高く、ゲーム音楽戦国時代という状況のなかで、頭ひとつ抜けていた感があります。

1985年末のスペースハリアーから、ファンタジーゾーン、カルテット、アウトランとゲーム音楽の名作が続きました。

この当時のセガ作品は、Hiro師匠こと川口博史さんがメインコンポーザーでしたが、カルテットは林克洋さんの作曲です。

今回演奏の「Quartet Theme」はポップなメロディーにとんがったベースが絡む、という感じの曲調ですが、他の曲も聴いてみると、全体にファンクやヒップホップの要素が強く、当時のゲーム音楽としてはかなり先鋭的なものでした。

ゲーム音楽にラップを導入したのは、この作品が初ではないでしょうか。

川口さんの作品もそうなんですが、この時代のセガのゲーム音楽の特徴は「非クラシック」で、ポップス・ロック・ラテンの作曲手法とアレンジを全面に出したもので、非常に特徴的でした。

多重未来のカルテット【ボカロ】

今回演奏の「Quartet Theme」ですが、ボカロPのKusemono(曲者P)さんが「初音ミク」を使用してアレンジした「多重未来のカルテット」というバージョンが存在し、2009年にセガから発売された音楽ゲーム「初音ミク Project DIVA」に収録されました。

このボカロバージョンが若い世代にウケて、多数の派生作品を生むなど、20年以上の時を経て広がりを見せています。

林克洋さん【作曲者】

作曲者の林克洋さんの紹介をいたします。

本名:林克洋(はやし かつひろ)
通称:ファンキーK.H.
生年月日:1965年10月28日
作曲家デビュー:1985年2月(ガールズガーデン、セガ)
代表作品:カルテット、SDIなど

林克洋さんは1984年から1988年にセガに在籍し、1985年頃から主にSG1000やSEGAマーク3などのコンシューマー機向けのゲーム音楽を作っていました。

本作品カルテット以降、アーケードゲームも担当するようになり、SDI、スーパーハングオンなどを手掛けます。

1988年のゲイングランドを最後にセガを退社、その後はノバ勤務を経てフリーランスとなっています。

フリーランスになって以降は2000年代前半までPCエンジン、スーバーファミコン、プレイステーションなどのコンシューマー機の作品を中心にゲーム音楽を制作していましたが、2005年にパチンコ遊戯台メーカーの高尾に入社して、現在はパチンコ機の音楽を作っておられるようです。

イントロの高速アルペジオが難所【ソロギター演奏】

原曲のコード進行が好きなので、あまりリハーモナイズもせずにアレンジしました。

原曲のキーはB♭メジャーキーですが、ソロギター用に半音下げてAメジャーキーで演奏しています。

ちなみに1フレットにカポタストを付ければ、オリジナルキーになります。

メロディーのリズムなどは、自分が弾きやすいように結構変えてます。

難所はイントロの高速アルペジオフレーズでしょうか。

当時、ヴァン・ヘイレンの「Jump」のキーボード間奏にそっくりだなぁ、と思っていた箇所ですが、キーボードでよくやるフレーズです。

エレキギターならタッピングのほうが良さそうですが、なんとかベースラインも入れつつ、アルペジオしてみました。

さらに原曲通り1オクターブ上でリピートしてみたら、出来ないことはないんですが、テクニック的にかなりきつかったです。

Quartet Theme コード進行

オリジナルB♭メジャーキーをAメジャーキーに移調しています

イントロ
AM9 AM9 F♯m7 F♯m7
AM9 AM9 F♯m7 F♯m7

Aメロ
AM7 A(onC♯) DM9 DM9
Bm7 DM7 Bm7 E7
AM7 A(onC♯) DM9 DM9
G7 CM7/F♯m7 A A

Bメロ
DM7 DM7 C♯m7 C♯m7
DM7 DM7 E E

サビ
AM7 AM7 F♯m7 F♯m7
DM7 DM7 Bm9 E7

アウトロ(イントロと同じ)
AM9 AM9 F♯m7 F♯m7
AM9 AM9 F♯m7 F♯m7

コード進行分析

イントロ
■Aメジャー
ⅠM7 ⅠM7 Ⅵm7 Ⅵm7
ⅠM7 ⅠM7 Ⅵm7 Ⅵm7

Aメロ
ⅠM7 ⅠM7 ⅣM7 ⅣM7
Ⅱm7 ⅣM7 Ⅱm7 Ⅴ7
ⅠM7 ⅠM7 ⅣM7 ⅣM7
♭Ⅶ7 ♭ⅢM7/Ⅵm7 Ⅰ Ⅰ

Bメロ
ⅣM7 ⅣM7 Ⅲm7 Ⅲm7
ⅣM7 ⅣM7 Ⅴ7 Ⅴ7

サビ
ⅠM7 ⅠM7 Ⅵm7 Ⅵm7
ⅣM7 ⅣM7 Ⅱm7 Ⅴ7
ⅠM7 ⅠM7 Ⅵm7 Ⅵm7
ⅣM7 ⅣM7 Ⅱm7 Ⅴ7

アウトロ(イントロと同じ)
ⅠM7 ⅠM7 Ⅵm7 Ⅵm7
ⅠM7 ⅠM7 Ⅵm7 Ⅵm7

3度進行多用【コード進行のポイント】

この曲のコード進行で特徴的なのは3度進行の多用でしょうか。

3度進行は同じコード機能内で動くことが多いんですが、この曲はこれがとても上手く使われていて、メロディーを魅力的なものにしています。

Aメロ最後で同主調マイナーキーのコードが出てきますが、メジャーキー上で同主調マイナーキーのコードが出てきた場合は、サブドミナントマイナーとして働くことが多いです。

「本格的転調」まではいかない、軽~い転調ですね。

この曲は、そういう細かい味付けやメロディーの良さが魅力ですが、曲の大きな骨組みはシンプルです。

  • Ⅰ Ⅳ Ⅱ Ⅴ
  • Ⅰ Ⅵ Ⅱ Ⅴ
  • Ⅳ Ⅲ Ⅳ Ⅴ

などなど、ポップスの王道的なコード進行がベースとなっています。

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