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ロマンシングサガ3 ミューズのテーマ【ギター演奏・コード分析40】

難易度☆☆☆★★(易しい)

ロマサガ3 夢魔に蝕まれる深窓の令嬢【曲解説】

1995年 スーパーファミコン
作曲:伊藤賢治

ロマンシングサガ3 ミューズ画面写真
(c)SQUARE ENIX

ロマサガは採譜曲数が多いので定期的にアップしていきます。
今回は癒し系『ミューズのテーマ』です。

ゲーム中では、ミューズという女性キャラクターのテーマ曲として使われています。
ミューズに関しては後述します。

伊藤さんの曲はバトル曲が代名詞ですが、こういうゆっくりした繊細な曲も凄くいいです。

この曲はそういう伊藤さんのもう一つの十八番である『コード進行で聴かせる系』です。
コード使いがとても繊細でほんとに上手く作るな~と思います。

全体にホンワカした雰囲気ですが、切ない響きを絶妙に混ぜてきます。
サブドミナントマイナーとディミニッシュ代理の使い方のお手本のような曲です。

ミューズとシャール

自分、ロマザガ3はかなりやりこみました。
スペインに渡る直前くらいだったんですが、全キャラでクリアーしました。

この曲がテーマになっているミューズという女性ですが、体が弱く心優しい没落貴族の生き残り・深窓の令嬢という描かれかたをされています。

ミューズともう一人、シャールという人物が印象に残っています。
上の画面写真で喋っている青い髪の女性がミューズ。
その右の白髪の男性がシャールです。

ミューズの父親はもともとその地方の有力貴族でしたが、権力争いに敗れて没落してしまいます。

シャールはミューズの従者としてその生涯をミューズに捧げている人で、元は優秀な武人でしたがミューズの家の権力争いの際に捕らわれて、利き腕を傷つけられて武器が持てなくなってしまっています。

そして、ミューズが夢魔に蝕まれてどんどん弱っていくところをシャールが主人公の助けを得て救出するというストーリーなのですが、後に入手する『銀の手』(魔法の義手?)というアイテムをシャールに装備させるとシャールは本来の力を取り戻す、という設定になっていて『シャール!この人こんなに強かったんだ……』となります。

でも、シャールに装備させると銀の手の効果の一つである二刀流が使えなくなるので、すごい悩みどころなんですが心情的にそこはシャールに装備させたいですよね。

二人の関係(妄想)

ミューズはとても優しい心の女性で、近隣住民からも慕われています。

シャールは没落して貧しくなり、体も弱いミューズを献身的に支えています。

労苦の連続でシャールの髪は真っ白になり、実年齢よりかなり老けてしまいますが、ミューズのために生きていくのが本人の無二の幸せでもあるようです。

この二人は一般的な男女のロマンスとはだいぶ違いますが、そこには尋常ならざる愛を感じます。

ミューズはもしかしたらシャールと結ばれることを望んでいるのかもしれませんが、シャールは固辞するでしょう。

ミューズもそれを分かっているので、決して言葉には出しません。

――以上、妄想でしたww

この曲は、ミューズのシャールへの感謝と言葉で言い表せない切ない感情、そういうことが表現されているように感じます。

試行錯誤の末、Aメジャーキーを選択【ソロギター演奏】

原曲はE♭メジャーですが、いろいろ試した結果ギターの音域を一番生かせそうなキーはAメジャーでした。
ということで半オクターブの移調をしています。

テクニック的に難しいことはやってないんですが、美しいコードの流れを淀みなく繋ぐのに注力した演奏になりました。

RomancingSaGa3 “Muse’s Theme” コード進行

原曲E♭メジャーをAメジャーに移調

Aメロ
AM7 Bm7♭5 E7 Asus4/C♯7(onF)
F♯m B7 Fdim(原曲Bm7♭5) E7

A Bm7♭5 E7 Fdim
F♯m7 Dm6 C♯m7 Cdim
Bm7 C♯m7 D E7
A/Eaug(onA) A

Bメロ
DM7 C♯7(onF) F♯m7 B7
DM7 E7/Fdim F♯m7 B7
DM7 C♯7(♭13) F♯m7 B13
DM7 E7(♭9)
AM7 Bm7(onA) AM7 E7(♯11)(onA)

コードアナライズ

Aメロ
■Aメジャー
Ⅰ Ⅱm7♭5 Ⅴ7 Ⅰsus4/Ⅲ7
Ⅵm7 Ⅱ7 ♭Ⅵdim(=Ⅴ7) Ⅴ7
Ⅰ Ⅱm7♭5 Ⅴ7 ♭Ⅵdim
Ⅵm7 Ⅳm6 Ⅲm7 ♭Ⅲdim(パッシングdim)
Ⅱm7 Ⅲm7 Ⅳ Ⅴ7
Ⅰ/Ⅴaug Ⅰ

Bメロ
Ⅳ Ⅲ7 Ⅵm7 Ⅱ7
Ⅳ Ⅴ7/♭Ⅵdim Ⅵm7 Ⅱ7
Ⅳ Ⅲ7 Ⅵm7 Ⅱ7
Ⅳ Ⅴ7
ⅠM7 Ⅱm7 ⅠM7 Ⅴ7(♯11)

Ⅱコード使い分けと最後のコード【コード進行のポイント】

まずこの曲はⅡコードの使い分けが絶妙です。
Ⅱm7 Ⅱ7 Ⅱm7♭5の特性を知り尽くして、上手く配置しています。

Aメロ

二つ目のⅡm7♭5がポイントです。
最初Ⅱm7でとっていたんですが、『なんか違うな~』と思って一音ずつコードを確認したら、やはり♭5でサブドミナントマイナーでした。

次のⅠsus4→Ⅲ7→Ⅵmのところは普通にⅠsus4→Ⅰ→Ⅵmでもいいんですが、一瞬コードチェンジしてる雰囲気がするので、一拍だけドミナントモーションを入れてみました。

そのあとのⅡ7→♭Ⅵdimは、Ⅱ7→Ⅱm7♭5でもいいと思うんですが、ベース音の流れ的にディミニッシュにリハモすると綺麗だったのでそうしてます。

こういう部分、あくまで原曲に忠実にやるか、ギターでの響きの美しさを優先するかは毎度悩むポイントですが、自分はギターの響きが綺麗なほうを選択する率が高いです。

AメロとBメロの繋ぎに一瞬入るⅤaugもポイント高いです。

最後のコード

そして最後のコードが問題でした。
最初は普通にⅤ7(onⅠ)で弾いていましたが、原曲をよーーく聴くと臨時記号入りの音がうっすら聴こえるんですよね。

Ⅴ7でとると♯11の音です。
そこの部分はキールートのⅠ音(Ⅴ7からみるとsus4、11th)もペダルで入ってるし、すごい微妙な響きです。
でも、ここは気が付いた以上は再現いたしました!
いろいろ隠し味がすごいです。

シンプルなようで、非常に内容の濃い曲と思います。

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