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悪魔城ドラキュラ 奪われた刻印 紺碧の彷徨【ギター演奏・コード分析19】

難易度☆★★★★(難しい)

ソムヌス岩礁BGM スパニッシュ調の曲【曲紹介】

2008年 Nintendo DS
作曲:山根ミチル

悪魔城ドラキュラ 奪われた刻印
(c)Konami

『悪魔城ドラキュラ 奪われた刻印』はNintendoDS版悪魔城シリーズ3部作の最終作品で、2008年10月に発売されました。
DS版3部作は『蒼月の十字架』『ギャラリー・オブ・ラビリンス』そしてこの『奪われた刻印』の3作品です。

自分はプレステ以降の悪魔城シリーズではDS3部作が好きなんですが、これらの音楽はほぼ全てMIDIで作られていて生録音が使われてないみたいなんですよね。
それがFM音源・スーパーファミコン的なテイストになっていて最近のゲームBGMには珍しい自己主張として伝わってくるというか。

ゲームコンテンツはプレステ2以降、映像表現が主役になって、音楽は引き立て役に回ってあまり自己主張しないという傾向です。

そういう流れの中で、DS版悪魔城3部作の音楽は異彩を放っていました。
アトラス&古代裕三さんの『世界樹の迷宮』シリーズも同じような印象を受けます。

ゲームボーイアドバンス版悪魔城3部作もいいんですが、DS版悪魔城3部作は、とにかく曲が素晴らしい出来なんですよね。

そういうわけで、今回はマイナー曲ですが、DS3部作の中でも自分が一番好きな『紺碧の彷徨』を紹介したいと思います。

この曲はソムヌス岩礁のステージBGMです。

イントロや途中のコード進行がスパニッシュな感じですが、切なくも優しいメロディラインやコードの運び方が山根ミチルさんの音楽の魅力満載と思います。

山根ミチルさん【作曲者】

ゲーム音楽作家の中で、自分が最も好きな作曲家の一人です。

プレステ以降の悪魔城シリーズはほとんどプレイしていないんですが、メガドライブ版『バンパイアキラー』そしてDS3部作の音楽を聴いて一発でファンになりました。
コード使いやメロディセンスが自分の好みドンピシャというか。

『ダライアス』シリーズのOGRさんの音楽も理屈ではなく感覚的に惹かれるんですが、山根ミチルさんの音楽も同様です。

そのせいで、10曲程度にする予定だった悪魔城シリーズの音楽を26曲も採譜することになりましたw

山根さんは1988年にコナミに入社、最初は効果音サウンド担当でしたが、1990年あたりからコナミ矩形波倶楽部のコンポーザーに抜擢されて、『がんばれゴエモン』シリーズなどを担当していました。

1994年のメガドライブ版『バンパイアキラー』から悪魔城シリーズを手がけるようになります。
その後プレステ版の『月下の夜想曲』を担当。

2000年代に入ってからは主に、ゲームボーイアドバンス3部作とDS3部作などの、携帯ゲーム機向け悪魔城シリーズを手がけています。

悪魔城シリーズ以外では『幻想水滸伝』のⅢとⅣなどにも曲を書いています。

彼女は演奏家としてもかなりの腕前で、現在でもピアノの練習に打ち込んでいるようです。
2006年にドイツのアライプツィヒで行われたゲーム音楽のコンサートに招聘され、『月下の夜想曲』に収録されているチェンバロ曲『木彫バルティータ』の演奏を披露しています。

ソレアのリズムにのせてみた【ソロギター演奏】

演奏の中身は純粋なフラメンコギターとはかなり違いますが、アレンジはフラメンコに寄せてみました。

今回はゆっくりの3拍子ということで、『ソレア』のリズムにのせています。

ソレアのコンパス(リズム単位)は12拍が基本ですが、途中6拍で回るフレーズ(メディオ・コンパ)が入ったりするので、リズムトラックもそれに合わせてプログラムしました。

Bメロの最後は3拍字余りになってソレアのコンパスから外れるんですが、そこは原曲優先でリズムトラックのほうに3拍のブレイクを入れています。

ちなみに本来のソレアはもう一拍後ろの弱拍から入るんですが、この曲は強拍から乗ったほうがハマりがいいのでそうしています。

純粋なフラメンコギターの場合、ソレアならソレアの定型フレーズをもっと織り込んで、リズムももっと食ったり裏返したりして複雑化させるんですが、あまりやると単にソレアやソレア・ポル・ブレリアを『紺碧の彷徨』のコード進行を拝借してやっている、という感じになってきます。

このブログのゲーム音楽演奏では敢えてそういうアレンジはせずに、原曲イメージを色濃く残す方向でやっています。

今後、このブログではそういう独自の演奏スタイルをもっと突き詰めていきたいと思っています!

Castlevania Order of Ecclesia “Wondering the crystal blue” コード進行

イントロ
A B♭ A B♭
A B♭ A B♭

Aメロ
Am FM7(onA)  D7(onA) FM7(onA)
Am9 FM7(onA) D7sus4 E7
Am FM7(onA)  D7(onA) FM7(onA)

Dm9 Em7 Am D7(onF♯)
Am D7  FM7 G7
Am Am

Bメロ
B♭M7 B♭M7 Am11 Am11
B♭M7 B♭M7 Am7 Am7
Dm9 Em7 FM7 B♭13 B♭13

Am FM7(onA) D7(onA) FM7(onA)

コードアナライズ

イントロ
■key=Aスパニッシュ(ポルメディオ)
Ⅰ ♭Ⅱ Ⅰ ♭Ⅱ
Ⅰ ♭Ⅱ Ⅰ ♭Ⅱ

Aメロ
■key=Aマイナー
Ⅰm ♭Ⅵ Ⅳ7 ♭Ⅵ
Ⅰm ♭Ⅵ Ⅳ7 Ⅴ7
Ⅰm ♭Ⅵ Ⅳ7 ♭Ⅵ

Ⅳm7 Ⅴm7 Ⅰm Ⅳ7
Ⅰm Ⅳ7 ♭ⅥM7 ♭Ⅶ7
Ⅰm Ⅰm

Bメロ
♭ⅡM7 ♭ⅡM7 Ⅴm7 Ⅰm7
♭ⅡM7 ♭ⅡM7 Ⅰm7 Ⅰm7
Ⅳm7 Ⅴm7 ♭ⅥM7 ♭Ⅱ ♭Ⅱ

Ⅰm ♭Ⅵ Ⅳ7 ♭Ⅵ

マイナーとスパニッシュの混合調【コード進行のポイント】

イントロはAスパニッシュ調でフラメンコでいうところの『ポル・メディオ』です。
コードはⅠと♭Ⅱの2コードでシンプルです。

Aメロは内声を半音ずつ動かして上手く進行を作っています。
この進行は山根さんの曲にはしょっちゅう出てきますが、Ⅳ7がはさまるのがアクセントになっています。
メロディの音の選び方が素敵です。

Bメロは再び♭Ⅱのコードが登場して一瞬フラメンコ調になりますが、すぐにマイナーキーに戻しています。

悪魔城ドラキュラシリーズの曲 ソロギターアレンジ

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