発売年月:1999年12月
機種:プレイステーション(PlayStation)
メーカー:スクウェア(SQUARE)
タイトル名:クロノクロス(Chrono Cross)
曲名:航海 アナザー(Voyage Another World)
作曲:光田康典(Yasunori Mitsuda)
演奏難易度:☆☆☆★★(易しい)
ゲーム音楽ソロギター演奏動画・コード進行解説の第69弾は、2020年夏曲の第2弾としてクロノクロスより「航海 アナザー」です。
もう7月も終わりですが、今年はなかなか梅雨明けしませんね。
先週アップ予定だったのが夏曲ということで梅雨明けを待ってアップしようと思ったのですが、全然梅雨明けしないので、痺れを切らしてアップしました。
(8/1追記)
8/1時点で晴れていて、晴れ予想が続くようなので、梅雨明けしたっぽいですね。やっと夏です。
クロノクロスからは2曲目の演奏になりますが、この曲は自分的にすごく夏のイメージなんです。
クロノクロスは夏のイメージ
ゲーム中ではアナザーワールドでの航海中に流れる曲です。
夏曲としての選曲理由ですが、まず自分的にクロノクロスっていうゲーム自体が夏のイメージなんですよね。
プレイしたのが夏っていうのもあると思いますが、ゲーム中の重要な場面に、砂浜・海などがあって、ゲームの絵的にも太陽・青空・海のイメージが強いです。
前作クロノトリガーはあまり季節感がなくて、息苦しい緊張感が続くイメージですが、クロノクロスのほうはそれに比べると夏的な解放感があると感じました。
その中でも、海がテーマになっているこの曲は、曲調的にも絶対夏曲だよな。と思うわけです。
優しさと同時に躍動感を感じさせるアルペジオと、後半の浮遊感ある転調含みの5度進行、そこから抜けて、また最初のアルペジオに戻っていく、という展開が心地よいです。
一昨年の夏に演奏した「アルニ村 ホーム」と少し曲調が似てますが、クロノクロスの曲だと、自分はこういうアコースティックぽい、爽やかで、ちょっと切ない曲が一番惹かれるみたいです。
自分的な「航海 アナザー」のイメージは、子供時代の夏休みのドキドキ感・冒険感と、大人になってからのリゾート癒され感(エアコンが効いた部屋で大きな窓から砂浜と海を眺めてる、みたいな)の記憶が半々くらいで混じってる感じなんですが、そういうものを演奏で表現したかったです。
作曲者の光田康典さんをこちらの記事で紹介しています。
今回は肩の力を抜いて演奏【ソロギター演奏】
ここ最近、高難易度の曲が続いて少し疲れ気味なので、「肩の力を抜いて演奏できて、自分も癒される」みたいな曲をやりたかったです。
ですので、アレンジも易し目に作ってあります。
原曲のキーはA♭メジャーキーなんですが、半音下のGメジャーキーでアレンジ、演奏では1フレットにカポタストをつけて原曲キーに戻しています。
コード進行もシンプルに弾こうと思えばもっと簡略化できる進行と思いますが、コードボイシングには少しだけ凝ってみました。
コードに関しては下の「コード進行のポイント」で解説します。
原曲の雰囲気は残しつつ、ピアノパートとギターパートとベースパートをギター一本で表現するために、メロディーを所々変えています。
ラストはイントロのアルペジオパターンを使ってベース音を動かしていくアウトロを付けました。
クロノクロス「航海 アナザー」コード進行
オリジナルA♭メジャーキーをGメジャーキーに移調。演奏では1フレットにカポタストを付けてオリジナルキーに戻している。
イントロ
|Cadd9(♯11)|Cadd9(♯11)|
|G(onB)|G(onB)|
|Cadd9(♯11)|Cadd9(♯11)|
|G(onB)|G(onB)
Aメロ
|Cadd9|Cadd9|G(onB)|G(onB)|
|Cadd9|Cadd9|G(onB)|G(onB)|
Bメロ
|F(♯11)|Am7(onE)|
|FM7(onA) A♭M7(♯5)|
|C(onG) D13(onF♯)|
|Dm7(onG)|G Gsus4|
Cメロ
|CM7 FM7|BM7 E♭M7|
|A♭M7 D♭M7|G♭M7 A♭7|
|C7 FM7|B♭7 E♭M7|
|A♭7 D♭M7|G♭ G13|
|Cadd9|Cadd9|
アウトロ(アレンジ)
|Cadd9(♯11)|Cadd9(♯11)|
|G(onB)|G(onB)|
|D7sus4(onA)|D7sus4(onA)|
|G(onB)|GM9(onB)|
コード進行分析
イントロ
■Gメジャー
|Ⅳ|Ⅳ|Ⅰ|Ⅰ|
|Ⅳ|Ⅳ|Ⅰ|Ⅰ|
Aメロ
|Ⅳ|Ⅳ|Ⅰ|Ⅰ|
|Ⅳ|Ⅳ|Ⅰ|Ⅰ|
Bメロ
■Cメジャー
|Ⅳ|Ⅵm7|ⅣM7 ♭ⅥM7※1|
■Gメジャー
|Ⅳ Ⅴ7|
|Ⅰ|Ⅰ|
Cメロ(5度サイクルで転調していく)
■Cメジャー
|ⅠM7 ■Fメジャー ⅠM7|
■B♭メジャー
|ⅠM7 ■E♭メジャー ⅠM7|
■A♭メジャー
|ⅠM7 ■D♭メジャー ⅠM7|
|ⅣM7 Ⅴ7|
■Cメジャー(半音転調)
|ⅠM7 ■Fメジャー ⅠM7|
■B♭メジャー
|ⅠM7 ■E♭メジャー ⅠM7|
■A♭メジャー
|ⅠM7 ■D♭メジャー ⅠM7|
|ⅣM7 ■Cメジャー(半音転調)Ⅴ7|
|Ⅰ|Ⅰ|
アウトロ(アレンジ)
|Ⅳ|Ⅳ|Ⅰ|Ⅰ|
|Ⅴ7|Ⅴ7|Ⅰ|Ⅰ|
※1 Gメジャーキーの♭ⅡM7と共用
※2 D♭メジャーキーの♭Ⅴ7(Ⅰ7の裏コード)と共用
オンコードでベースラインを滑らかに【コード進行のポイント】
移調後のGメジャーキーで解説します。
コード進行は基本的に原曲通りにしましたが、少しだけリハモしたり、ボイシングを変えたりしています。
Aメロ2つ目のコード、内声にD音を混ぜてDm11(onC)のような響きにしています。
ベース音は維持したまま、サブドミナントに寄せてる感じですね。
次のGM7(onB)はBm7としても良いんですが、半音ぶつかりを作ってギター的な味を出したかったです。
Bメロは下属調のCメジャーキーに行ってますが、オンコードとテンションを上手く使ってますよね。
CメロはCM7からの5度進行です。
ここは4和音で弾く場合、コードタイプをドミナント7thでとるかメジャー7thでとるか迷いますが、自分はメジャー7th平行移動のほうが浮遊感が出て良い感じがしたので、メジャー7thコードの平行移動で弾いています。
5度進行や4度進行全般に言えることですが、全部のコードをルート音をベースにして弾いてしまうと、ゴツゴツした感じになるので、3度ベースのボイシングを混ぜてベース音の動きを滑らかにしています。
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