発売年月:1994年9月
機種:スーパーファミコン(Super Nintendo)
メーカー:スクウェア(SQUARE)
タイトル名:ライブアライブ(LIVE A LIVE)
曲名:ライブアライブ(LIVE A LIVE)
作曲:下村陽子(Yoko Shimomura)
演奏難易度:☆☆☆★★(易しい)
ゲーム音楽ソロギター演奏動画・コード進行解説の第18弾は、ライブアライブよりタイトル曲「LIVE A LIVE」です。
複数の旋律が絡み合うのでソロギターアレンジは大変でしたが、勇ましさと哀愁が同居した名曲です。
ライブアライブ|作品概要
『ライブアライブ(LIVE A LIVE)』は1994年にスクウェアから発売されたRPGです。
7つの独立したシナリオがあり、それぞれ違う主人公が設定されていて、その主人公達7人の漫画家が分担してデザインする、という特異なコンセプトのRPGでした。
キッカケは「コロコロコミック」に連載中だった漫画家、小林よしのり氏のイラストと呼びかけだったようです。
ナリモノ入りで始まったこの企画ですが、出来上がったゲームの完成度は高く、ゲームファンの間でも評価が高い作品です。
ライブアライブの音楽
音楽も非常にクオリティが高く、下村陽子さんのスクウェア移籍第1弾作品となります。
それぞれのシナリオの舞台に合わせ、音楽もバラエティに富んだものでした。
- 幕末編→和楽器
- 功夫編→中華風
- 西部編→西部劇風
といった具合で、音楽性の幅が広くでなんでも作れる下村さんは適役だったと思います。
ちなみに効果音担当には、まだ下積み時代だった光田康典さんもいます。
この曲はタイトルテーマで曲名も「LIVE A LIVE」なんですが、ゲームタイトルとかぶるので、ここでは「メインテーマ」としました。
吹奏楽ベースの勇ましい曲調ですが、主人公たちの志と、未知のものに挑む緊張感がよく表現されている名曲と思います。
ライブ・ア・ライブにはこの曲の他にも「Megalomania」という有名曲があります。エンディング曲「Live for Live」も人気がありますね。
自分は幕末編の和楽器曲やスト2っぽい「Knock You Down!」あたりが好きです。
今回は下村陽子さんの曲から選曲
現時点で20曲近く取り上げていますが、ふと、下村陽子さんの曲をまだ取り上げていないことに気が付き、それはさすがにバランス悪いだろ?ということになって、採譜一覧表をもう一度見直して選曲しました。
下村さんは1988年デビューのベテラン作家で、その作品数・仕事量はゲーム音楽業界トップクラスです。
選曲にあたって、下村さんの初期代表作である『ストリートファイター2』と迷いましたが、スト2のほうで採譜した曲はソロギターとして仕上げるのが以外と難しく、少し寝かせることにして、まずはこちらをやることにしました。
主旋律の判断が難しい曲【ソロギター演奏】
原曲はB♭マイナーですが、ソロギター用に半音下げてAマイナーに移調しています。
原曲は吹奏楽アレンジで複数のメロディが絡み合っているので、どれを主旋律にするかで結構悩みました。
何パターンか弾いてみて、一番おさまりが良くギター的にも響きのいいパターンを採用しました。
ベース音を入れながら副旋律まで弾こうとすると忙しくなりすぎてリズムキープもしんどくなるので、隙間を開けたアレンジにしています。
ライブ・ア・ライブ メインテーマ コード進行
オリジナルのB♭マイナーキーをAマイナーキーに移調しています。
イントロ
|F|F|F|F|
|G|G|G|Dm7 Em7|
|Am|Am|
Aメロ
|Am7|Am6|Am9|Am|
|FM7|FM7|G9|G7|
|Am7|Am6|Am9|Am|
|FM7|FM7|G7|G7|
Bメロ
|Am69|Am69|D7|D7|
|Am69|Am69|FM7|FM7|
|G9|G9|Aadd9|Aadd9|
コーダ(アレンジ)
|Am7|Am7|Gm7|Gm7|
|Fm7|Fm7|B♭M7 Am7|Gm7 FM7|
|E7|A|
コード進行分析
イントロ
■Aマイナー※1
|♭Ⅵ|♭Ⅵ|♭Ⅵ|♭Ⅵ|
|♭Ⅶ|♭Ⅶ|♭Ⅶ|Ⅳm7 Ⅴm7|
|Ⅰm|Ⅰm|
Aメロ
|Ⅰm|Ⅰm|Ⅰm|Ⅰm|
|♭Ⅵ|♭Ⅵ|♭Ⅶ|♭Ⅶ|
|Ⅰm|Ⅰm|Ⅰm|Ⅰm|
|♭Ⅵ|♭Ⅵ|♭Ⅶ|♭Ⅶ|
Bメロ
|Ⅰm|Ⅰm|Ⅳ7|Ⅳ7|
|Ⅰm|Ⅰm|♭ⅥM7|♭ⅥM7|
|♭Ⅶ7|♭Ⅶ7|Ⅰ|Ⅰ|
コーダ(アレンジ)
|Ⅰm7|Ⅰm7|
■Gマイナー
|Ⅰm7|Ⅰm7|
■Fマイナー
|Ⅰm7|Ⅰm7|
■Fメジャー
|ⅣM7 Ⅲm7|Ⅱm7 ⅠM7|
■Aメジャー
|Ⅴ7|Ⅰ|
※1 部分的にF♯音を使うので属調Eマイナーキー=Aドリアンモードが混じる
※2 FメジャーキーのⅦ7と共用
メインメロディーはドリアン【コード進行のポイント】
コード進行はシンプルですが、AメロとBメロはAドリアンモードと通常のAマイナー(Aエオリアン)が交互に使われています。
ドリアンの部分ではダイアトニックコードでいうとEマイナーのものが使用されています。
でも、感覚的にはⅠmはAmなんです。
そのへんが「モード」(旋法)と一般の長調短調の扱いの違いですが、自分の場合Aドリアン=Eマイナーの平行調という意識はせず「Aマイナースケールの6thがナチュラルになってるのがドリアンで、ダイアトニックコードもそれに合わせて変化している」という捉え方です。
結果オーライならどちらでも良いと思います。
そしてBメロのラスト、メジャー終止しています。
この最後だけ同主調メジャーに転調して落ちがつく、という手法はいろんなジャンルで多用されています。
自分はこの最後ソフトに終わる抜け感が好きです。
こういう曲で最後までマイナー終止だと、ちょっとキツい場合が多いですからね。
コーダは勝手につけたものですが、Aメロのモチーフを1音ずつ転調、最後にAメジャーに戻して終わっています。
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