ブレイブリーデフォルト「邪悪なる飛翔」【ギター演奏・コード進行41】

ブレイブリーデフォルト フライング・フェアリー 邪悪なる飛翔
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2012年:ニンテンドー3DS(Nintendo3DS)
メーカー:
スクウェア・エニックス(SQUARE ENIX)
タイトル名:ブレイブリーデフォルト フライング・フェアリー(BRAVELY DEFAULT Flying Fairy)
曲名:邪悪なる飛翔(Wiked Flight)
作曲:Revo
演奏難易度:☆★★★★(難しい)

ゲーム音楽ソロギター演奏動画・コード進行解説の第41弾は、ブレイブリーデフォルト・フライングフェアリーより「邪悪なる飛翔」です。

今回はスパニッシュカラーを全面に押し出したアレンジを狙っていきましたが、原曲再現との兼ね合いでかなり苦労しました。

ブレイブリーデフォルトの作品概要

『ブレイブリーデフォルト フライング・フェアリー』はファイナルファンタジーシリーズの制作スタッフを中心に作られた正統派のRPGです。

ファイナルファンタジーと世界観やシステムが似ていたり略号も同じFFだったりで、最初はファイナルファンタジーの外伝的な捉え方をされたりしていたようですが、徐々にブレイブリーデフォルトの評価が高まってファイナルファンタジーとは完全な別シリーズとして認識されるようになりました。

現在ではブレイブリーシリーズはスクエニの主力の一つになっていて、ブラウザゲームやスマホなとのプラットフォームでも展開中の人気シリーズに成長しています。

「邪悪なる飛翔」はラスボス第2形態のテーマ

この曲は、ラスボス「境界を貫きし者」第2形態とのバトル曲で、シナリオ進行によってはラストバトル曲になります。

曲調はメタル・プログレ調ですが、スパニッシュな展開もある曲です。

曲の構成などは演奏記事のほうでまた書きますが、アルペジオを中心にした前半部分と勇壮なホーンパートが入る大サビ部分(下の分析ではBメロとした部分)に分かれます。

自分が曲を聴いた印象は、飛翔は飛翔でも鳥系のそれではなく、昆虫系のイメージですよね。

前半部分は蝶なんかのヒラヒラした飛翔

サビはもっと直線的なスズメバチとかの飛翔

こんな印象ですが、前半の蝶々ぽいところが、より禍々しい邪悪な感じを受けるのは自分だけでしょうか?

こういう直接イメージを想起させるようなフレーズを含むのも、名曲の一つの特徴と思います。

Revoさん【作曲者】

ブレイブリーデフォルトの音楽を作ったのはRevoさんという方です。

ブレイブリーデフォルトの音楽がきっかけで人気に火がついて、近年は「進撃の巨人」の主題歌を担当したり紅白歌合戦に出場したりと、大活躍をされてます。

Revoさんの音楽は「ブレイブリーデフォルト・フライングフェアリー」で初めて知ったんですが、経歴を見てみると興味をそそられるというか、親近感を覚えるというか。

Revoさんは最初はメタルのコピバンでギターを弾いてたみたいですね。メタリカとかメガデスとか。自分も全く同じなんですが(笑)

そしてその後1999年ごろからDTMを始められて、ネットでゲーム音楽のアレンジバージョンなんかを発表していたのが業界入りのきっかけらしいです。

ゲーム音楽では伊藤賢治さんを師匠と呼んでリスペクトされてるみたいですね。このあたり、ヒャダインさんとも被ってます。

ちなみに自分はメタルのあと、一瞬ジャズに行って、その後はフラメンコにどっぷりはまっていきますが、メタルからスタート&昔からのゲー音フリークというところで、初期の音楽体験が似ているRevoさんの音楽はすっと入ってくるんだと思います。

ブレイブリーデフォルトの曲も作り方がメタルぽいものが多いように思います。

自分もメタル音楽はフラメンコと並んでかなり大きなルーツになってるので、それ風のリフとかコード進行を聴くと無条件で反応してしまうんですよね。

そんな理由で、自分はブレイブリーデフォルトではじめて聴いたニワカファンではありますが、大好きな作曲家の一人です。

今回はスパニッシュアレンジ【ソロギター演奏】

この曲は、キーの設定やフレージング、コードの付け方など、エレキギターでプログレやメタル的な手法で作曲されたものじゃないでしょうか。

原曲のアレンジはそれに加えて鍵盤やストリングスも入っていて、それらがコード感と広がりを強化しています。

ソロギターではある程度そういうところも再現できたら、と思いましたが、アレンジはかなり苦労しました。

以下、ソロギターアレンジで大変だったポイントですが、まず、曲が長すぎ!1ループ6分くらいあります。

最後のほうの美味しいところはやるとして、AメロBメロの繰り返しは1回省略してショートカットしました。

原曲はAABABCの展開ですが、これをAABCに短縮。

そして演奏自体もムズいので、アレンジはかなり制約を受けます。

特に前半はずーっとアルペジオで、どんどん動いていくので、アルペジオラインに合わせてベース音を入れていくので精一杯でした。

原曲のメタリックなザクザクした感じも出してみたかったんですが、このアレンジではまた違う表現を狙うことにしました。

やはりここは、自分の専門であるフラメンコギターを生かしてスパニッシュカラーを強化したものを狙っていくわけですが、この曲で出てくるような「他ジャンルの人が作ったスパニッシュ風フレーズ」って、フラメンコの語彙と全く違ったりするので「ほら、お前こういうの得意だろ?」と言われると「え?ま、まぁな」ていう感じになります(笑)

それほどフラメンコギターの語彙って特殊で応用しずらいものなので、本来のフラメンコの語彙を活用してスパニッシュアレンジするのって、なかなか難しいんですよね。

まぁ、結果はとりあえず動画見て下さい。

邪悪なる飛翔 コード進行

イントロ
F♯/G F♯/G F♯/G F♯/G
F♯/G/F♯/G F♯/G/F♯/G F♯/G/F♯/G F♯
Bm9 Bm G A
Bm9 Bm G A

ブリッジ1
Bm Bm G A
Bm Bm G A

Aメロ
Dm DmM7/Dm7 Bm/BmM7 Bm7/Bm6
Dm DmM7/Dm7 Em/EmM7 Em7/Em6
D/DM7 DM9/D CM9/C CM7/C
B♭M9/B♭ A7

Aメロバリエーション1
Dm DmM7/Dm7 Bm/BmM7 Bm7/Bm6
Dm DmM7/Dm7 Em/EmM7 Em7/Em6
D/DM7 DM9/D CM9/C CM7/C6
B C B C
B C D/C/B B

Aメロ

Aメロバリエーション2
Dm DmM7/Dm7 Bm/BmM7 Bm7/Bm6
Dm DmM7/Dm7 Em/EmM7 Em7/Em6
C/CM7 C7/C6
B C B C
B C D/C/B B/Bm7/A

Bメロ
D D A A/D
Em7 Em7 Bm Bm/A
G A D Bm/A
G A Bm Bm

Aメロバリエーション2(演奏では省略)

Bメロ(演奏では省略)

ブリッジ2
Bm A G F♯7
Bm A G/F♯7 F♯7(オリジナルはBm)
Bm A G F♯7
Bm A G/F♯7 F♯7(オリジナルはBm)

ブリッジ1くり返し2回

エンディング
Bm Bm F♯7 Bm

コード進行分析

イントロ
■F♯スパニッシュ(Bマイナーの平行調)
Ⅰ/♭Ⅱ Ⅰ/♭Ⅱ Ⅰ/♭Ⅱ Ⅰ/♭Ⅱ
Ⅰ/♭Ⅱ/Ⅰ/♭Ⅱ Ⅰ/♭Ⅱ/Ⅰ/♭Ⅱ Ⅰ/♭Ⅱ/Ⅰ/♭Ⅱ Ⅰ
■Bマイナー
Ⅰm Ⅰm ♭Ⅵ ♭Ⅶ
Ⅰm Ⅰm ♭Ⅵ ♭Ⅶ

ブリッジ1
Ⅰm Ⅰm ♭Ⅵ ♭Ⅶ
Ⅰm Ⅰm ♭Ⅵ ♭Ⅶ

Aメロ
■Dマイナー(短3度上)
Ⅰm Ⅰm ■Bマイナー(短3度下)Ⅰm Ⅰm
■Dマイナー(短3度上)
Ⅰm Ⅰm ■Eマイナー(1音上、Bマイナーの下属調)Ⅰm Ⅰm
♭ⅦM7 ♭ⅦM7 ♭ⅥM7 ♭ⅥM7
■Dマイナー
♭ⅥM7 Ⅴ7

Aメロバリエーション1
■Dマイナー
Ⅰm Ⅰm ■Bマイナー(短3度下)Ⅰm Ⅰm
■Dマイナー(短3度上)
Ⅰm Ⅰm ■Eマイナー(1音上、Bマイナーの下属調)Ⅰm Ⅰm
♭ⅦM7 ♭ⅦM7 ♭ⅥM7 ♭ⅥM7
■Bスパニッシュ(Eマイナーの平行調)
Ⅰ7 ♭Ⅱ Ⅰ7 ♭Ⅱ
Ⅰ7 ♭Ⅱ ♭Ⅲ/♭Ⅱ/Ⅰ Ⅰ

Aメロ

Aメロバリエーション2
■Dマイナー
Ⅰm Ⅰm ■Bマイナー(短3度下)Ⅰm Ⅰm
■Dマイナー(短3度上)
Ⅰm Ⅰm ■Eマイナー(1音上、Bマイナーの下属調)Ⅰm Ⅰm
♭ⅥM7 ♭Ⅵ7
■Bスパニッシュ(Eマイナーの平行調)
Ⅰ7 ♭Ⅱ Ⅰ7 ♭Ⅱ
Ⅰ7 ♭Ⅱ ♭Ⅲ/♭Ⅱ/Ⅰ Ⅰ

Bメロ
■Bマイナー
♭Ⅲ ♭ⅤⅢ ♭Ⅶ ♭Ⅶ/♭Ⅲ
Ⅳm7 Ⅳm7 Ⅰm Ⅰm/♭Ⅶ
♭Ⅵ ♭Ⅶ ♭Ⅲ/♭Ⅱ Ⅰm/♭Ⅶ
♭Ⅵ ♭Ⅶ Ⅰm Ⅰm

Aメロバリエーション2(演奏では省略)

Bメロ(演奏では省略)

ブリッジ2
Ⅰm ♭Ⅶ ♭Ⅵ Ⅴ7
Ⅰm ♭Ⅶ ♭Ⅵ Ⅴ7(オリジナルはⅠm)
Ⅰm ♭Ⅶ ♭Ⅵ Ⅴ7
Ⅰm ♭Ⅶ ♭Ⅵ Ⅴ7(オリジナルはⅠm)

ブリッジ1くり返し2回

エンディング
Ⅰm Ⅰm Ⅴ7 Ⅰm

スパニッシュ調とマイナーキーが交互に登場【コード進行のポイント】

イントロはF♯スパニッシュで入ります。

Bマイナーの♭Ⅵ→Ⅴの解釈でも良いんですが、ここはフラメンコ的解釈ということで。

ブリッジ1は主調のBマイナーキーのシンプルなリフになっています。

AメロでDマイナーキーに短3度転調するのがカッコいいですよね。

Aメロはコードアルペジオの平行移動の動きなので、細かい転調になっていろんな解釈が成立しますが、ここではなるべくシンプルな解釈にしています。

Aメロは一般的なドミナントモーションやダイアトニカルな作り方ではなく、コードやキーを平行移動させて斬新な展開を生み出すという手法で、メタルやプログレの常套句です。

ハードロック・メタルの作曲は「曲のベースとしていくつかギターリフを作って、それをいろいろ平行移動させてみる」みたいなのが多いので、結果として変わった転調が増えたりします。

Aメロ後半ではBスパニッシュになります。

上でも書きましたが、単純にスパニッシュフレーズ=フラメンコ奏法が使える!とはならないんですが、こういう転調が出てくると、「あ、スペインぽい」と感じる方は多いと思います。

そしてBメロで一気に雰囲気が変わります。

ここで主調のBマイナー(平行調のDメジャーとしても良い)に戻していますが、この部分は他のセクションと毛色が違い、ドミナントモーションなどの一般的なコード進行の作りになっていてメロディの変化とともに大きなアクセントになっています。

ブリッジ2はブリッジ1のバリエーションで、少しコード回りとフレーズを変えてきています。

なお、ここのコード回りは、原曲は最後Bmに落としていますが、ソロ演奏だとF♯7のほうがスパニッシュぽくなるのでF♯7で弾いています。

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