発売年月:1995年11月
機種:スーパーファミコン(Super Nintendo)
メーカー:スクウェア(SQUARE)
タイトル名:ロマンシングサガ3(Romancing SaGa3)
曲名:ポドールイ(Boundaries)
作曲:伊藤賢治(Kenji Ito)
演奏難易度:☆☆☆★★(易しい)
ゲーム音楽ソロギター演奏動画・コード進行解説の第53弾は、ロマンシングサガ3より「ポドールイ」。
今年から季節テーマの曲を演奏するようになりましたが、8月の終わりに「夏曲」その3として、アウトラン「Passing Breeeze」を演奏してからあっという間に数ヵ月が経過して、季節はもうクリスマスシーズンです。
これから、冬の季節曲を何曲かアレンジしようと思っていますが、今回は「冬曲」その1として、ロマンシングサガ3のポドールイのテーマを演奏します。
ポドールイのテーマについて【曲紹介】
ロマンシングサガ3の曲は今までも何曲か取り上げていますが、自分の2016年からの採譜活動の中で、最も採譜曲数が多いタイトルです。
「ポドールイ」はロマンシングサガ3のゲーム世界の北端にある小さな街のテーマ曲ですが、ロマサガ屈指の名曲として知られています。
ポドールイってどんな場所?
ポドールイの街の北側には不死のバンパイアであるレオニード伯爵が住むレオニード城があって、その支配下にあるポドールイは常に夜、という寂しい場所です。
いつも暗くて雪が降っている静寂な街なんですが、街の住民の家に入ると暖炉があって、北国の人々の生活感が伝わってきて、なんかほっとする場所でもあります。
そんな感じで、ゲーム中でもかなり印象深い場所なんですが、それは音楽の効果もかなり手伝っていたと思います。
伊藤賢治さん本人による演奏
ロマンシングサガ1のリメイクであるPS2版の「ミンストレルソング」のサントラで、ポドールイのテーマをロマンシングサガシリーズの作曲者である伊藤賢治さん自らが演奏しています。
伊藤さんご本人のコンサートでも、ピアノソロでこの曲をよく演奏されていて、かなりお気に入りなんではないかと。
伊藤賢治さんの紹介はこちらの記事をご覧ください。
ピアノソロ版も参考に【ソロギター演奏】
今回のソロギターアレンジは、伊藤賢治さんのピアノソロ版も参考にしていますが、最終的には原曲のスーパーファミコン版とピアノソロ版の中間的な感じになりました。
ちなみに、原曲のスーパーファミコン版はABをずっとループするシンプル構成ですが、ピアノソロ版はABACBA’という構成でかなり長くなっています。
今回のソロギターアレンジでは、ピアノソロ版の長さだと長すぎる感じがしたので、AとBの繰り返しを短縮しています。
ピアノソロで入っているCのブリッジ部分も入れて演奏しましたが、ピアノソロ版は完全にテンポルバートになっているところを3拍子の感覚に変えています。
他の部分は、シンプルにスーパーファミコン版原曲のメロディーとコードの流れを再現するようにしました。
ポドールイ コード進行
Aメロ
|CM7|Bm7|Am7 D7|GM7|
|CM7|Bm7|Am A♯dim7|Bsus4 B7|
|CM7|Bm7|Am7 D7|GM7|
|CM7|Bm7|E9sus4|Em|
Bメロ
|CM7|D6|Bm7|Emadd9|
|Am7|D7 Bm7|Em Em7|Em6|
|CM7|D6|GM9|CM7|
|G(onB)|Am7|B7sus4(♯5) B7|B7 Am7|
|B7sus4(♯5) B7|B7|
A’メロ
|CM7|Bm7|Am7 D7|GM7|
|CM7|Bm7|Am A♯dim7|B7sus4 B7|
|CM7|Bm7|Am7 D7|GM7|
|CM7|Bm7|Esus4|E|
Cメロ
|CM7|CM7|G(onB)|G(onB)|
|Am6|Am6|GM7|GM7|
|CM7|CM7|A(onC♯)|A(onC♯)|
|D69|D69|B7sus4|B7sus4|
|B7|B7|
Bメロ繰り返し(演奏では省略)
コーダ(Aメロ+エンディング、オリジナルから8小節短縮)
|CM7|Bm7|Am7 D7|GM7|
|CM7|Bm7|Am7|GM7|
|FM7|FM7|Em9|
コード進行分析
Aメロ
■Eマイナー
|♭ⅥM7|Ⅴm7|Ⅳm7 ♭Ⅶ7|♭ⅢM7|
|♭ⅥM7|Ⅴm7|
|Ⅳm7 ♯Ⅳdim7※1|Ⅴsus4 Ⅴ7|
|♭ⅥM7|Ⅴm7|Ⅳm7 ♭Ⅶ7|♭ⅢM7|
|♭ⅥM7|Ⅴm7|Ⅰ7sus4|Ⅰm|
Bメロ
|♭ⅥM7|♭Ⅶ|Ⅴm7|Ⅰm|
|Ⅳm7|♭Ⅶ7 Ⅴm7|Ⅰm|Ⅰm|
|♭ⅥM7|♭Ⅶ|♭ⅡM7|♭ⅥM7|
|♭Ⅲ|Ⅳm7|Ⅴ7sus4(♯5)|Ⅴ7|
|Ⅴ7sus4(♯5) Ⅴ7|Ⅴ7|
A’メロ
|♭ⅥM7|Ⅴm7|Ⅳm7 ♭Ⅶ7|♭ⅢM7|
|♭ⅥM7|Ⅴm7|
|Ⅳm7 ♯Ⅳdim7※1|Ⅴsus4 Ⅴ7|
|♭ⅥM7|Ⅴm7|Ⅳm7 ♭Ⅶ7|♭ⅢM7|
|♭ⅥM7|Ⅴm7|Ⅰ7sus4|Ⅰ|
ブリッジ
|♭ⅥM7|♭ⅥM7|♭Ⅲ|♭Ⅲ|
|Ⅳm|Ⅳm|♭ⅢM7|♭ⅢM7|
|♭ⅥM7|♭ⅥM7|Ⅳ|Ⅳ|
|♭Ⅶ|♭Ⅶ|Ⅴ7sus4|Ⅴ7sus4|
|Ⅴ7|Ⅴ7|
Bメロ繰り返し(演奏では省略)
コーダ(Aメロ+エンディング、オリジナルから8小節短縮)
|♭ⅥM7|Ⅴm7|Ⅳm7 ♭Ⅶ7|♭ⅢM7|
|♭ⅥM7|Ⅴm7|Ⅳm7|♭ⅢM7|
|♭ⅡM7|♭ⅡM7|Ⅰm7|
※1 Ⅱ7の代理
シンプル・イズ・ベストな進行【コード進行のポイント】
5度進行中心で変わった転調が入るわけでもなく、シンプルな進行ですが、伊藤さんのバラード系の特徴である、同主調を行ったり来たりするような微妙な調性感があります。
このキーだとGメジャー、EマイナーにEメジャーの音が少し混じる感じ。
でも、この曲はコード進行というより、メロディーの付け方の良さで名曲になってると思います。メロディーが凄く良いですよね。
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