発売年月:1992年10月
機種:スーパーファミコン(Super Nintendo)
メーカー:アトラス(ATLUS)
タイトル名:真・女神転生(Shin Megami Tensei)
曲名:銀座(Ginza)
作曲:増子司(Tsukasa Masuko)
演奏難易度:☆★★★★(難しい)
ゲーム音楽ソロギター演奏動画・コード進行解説の第13弾は、真・女神転生より「銀座」です。
真メガテンで一番印象に残っている曲ですが、こういうロック調のリフの曲をガットギター1本のアレンジで弾いたらどうなるかな?という興味もあって今回の選曲となりました。
メガテン曲の中でも印象深いロックナンバー【曲解説】
真・女神転生は自分がスーパーファミコン時代に一番はまったシリーズです。
まずこの作品、ゲームシステム・グラフィック・サウンド・シナリオ・世界観、全てにおいて完成度が尋常ではないです。
多くの部分でファミコン版女神転生2がベースになっていますが、スーパーファミコンの表現力を最大限生かしたこの作品をもって女神転生シリーズの世界を完全に確立したといえます。
女神転生シリーズは音楽のほうもそこそこの曲数を採譜したなかで、最初に何をやろうかちょっと悩みました。
そこでもう一度女神転生シリーズの採譜曲を聴きなおしてみたんですが、その中で一番記憶に刻まれてるのがこの曲だったんですよね。
この曲は真・女神転生1の中盤、銀座でかかる曲です。特徴あるリフだし銀座は結構長丁場なのでよく覚えていたんだと思います。
増子司さんのメガテン曲は以下の3タイプに大別できると思います。
- ディストーションギターとベースライン主体のロック曲
- フルート・木管楽器・エレピ・コーラスパッド系音色のメロディの哀愁がある曲
- ストリングス・パイプオルガン・コーラスパッド主体の荘厳な曲
この曲はロック曲の最右翼です。なんというか、増子節の極みですよね。増子さんのカラーがとてもよく出ていると思います。
ロック曲を敢えてガットギターで【ソロギター演奏】
今回のアレンジは、こういうバリバリのロック曲をガットギターで弾いてみたらどうなるか?みたいなテーマでやってみました。
なので独自の解釈は避けて、なるべく原曲のイメージを残したままアレンジしました。
原曲のギターリフはパワーコード多用してますが、アコギ一本でそれだと音が薄くなるのでコードの音域を拡張してやってます。
そういう音域の関係でイントロのA7のところは原曲より4度高く演奏しています。原曲通りと両方のパターン弾いてみたんですが4度上のほうが響きが良かったので。
イントロからAメロに行くところの1小節字余りがいいですね。
テクニック的にはBメロの音階がベース音を入れて弾くのが相当難しかったです。採用したテイクも途中ちょっとあぶない感じなんですが、一応ちゃんと音は出ているし、撮り直ししてもこの日はこれ以上出来なそうなのでこれで行くことにしました。
曲の締めはラスゲアード奏法から、フラメンコ形式のグラナイーナのしめくくりフレーズでやっています。
真・女神転生 銀座 コード進行
イントロ
|Em(omit3)|A7sus4|
|Em(omit3)|D D♯|
|Em(omit3)|A7sus4|
|Em(omit3)|D(onF♯)|
|D(onF♯)|
Aメロ
|Em|D|Em|D|
|Em7|A7|Am7|CM7|
|Em7|A7|Am7|CM7|
|Em7|A7|Am7|CM7|
Bメロ
|Bm7|CM7|Bm7|CM7|
|Bm7|CM7|Bm7|Am7|
|Bm|C|Bm|CM7|
|Bm7|CM7|Bm7|Bm7|
イントロバリエーション
|Em|A7sus4|Em|D|
|Em|A7sus4|Em|D|
|D|
エンディング(アレンジ)
|Em7|A7|Am7|CM7|
|Em7|A7|Am7|CM7|
|B7|B7|B7|B7|
|Em|
コード進行分析
イントロ
■Eマイナー
|Ⅰm|Ⅳsus4|Ⅰm|♭Ⅶ Ⅶ|
|Ⅰm|Ⅳsus4|Ⅰm|♭Ⅶ|
|♭Ⅶ|
Aメロ
|Ⅰm|♭Ⅶ|Ⅰm|♭Ⅶ|
|Ⅰm|Ⅳ7|Ⅳm7|♭ⅥM7|
|Ⅰm|Ⅳ7|Ⅳm7|♭ⅥM7|
|Ⅰm|Ⅳ7|Ⅳm7|♭ⅥM7|
Bメロ
|Ⅴm7|♭ⅥM7|Ⅴm7|♭ⅥM7|
|Ⅴm7|♭ⅥM7|Ⅴm7|Ⅳm7|
|Ⅴm7|♭ⅥM7|Ⅴm7|♭ⅥM7|
|Ⅴm7|♭ⅥM7|Ⅴm7|Ⅴm7|
イントロバリエーション
|Ⅰm|Ⅳsus4|Ⅰm|♭Ⅶ|
|Ⅰm|Ⅳsus4|Ⅰm|♭Ⅶ|
|♭Ⅶ|
エンディング(アレンジ)
|Ⅰm|Ⅳ7|Ⅳm7|♭ⅥM7|
|Ⅰm|Ⅳ7|Ⅳm7|♭ⅥM7|
|Ⅴ7|Ⅴ7|Ⅴ7|Ⅴ7|
|Ⅰm|
ドミナントに♭Ⅶを使用【コード進行のポイント】
コード進行は至ってシンプルですが、Ⅳ7や♭ⅥM7の使い方が上手いと思います。
増子さんがよく使う手法で(まあ一般的によく使われますが)、上部のアルペジオなどは固定でベースを動かしていくのをよくやるんですが、この曲のAメロは内声も動いてⅣ7をはさむのがミソです。
Aメロへの導入もⅤ7でなく♭Ⅶ7なのがいいですね。
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