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コードの耳コピー【ゲーム音楽を弾こう!04】

前回までで、メロディーとベースラインの耳コピー→簡単アレンジでの演奏をやりました。

今回は演奏にコードをつけるために、コードの採譜=耳コピーをやります。

コード(和音)の採譜は単音より難しい

コードはアルペジオでバラバラに鳴っている場合はとりやすいのですが、和音で一度にたくさんの音が鳴っていると難しいです。

耳コピーに慣れているか、もともと音楽教育で訓練を受けていて、絶対音感やそれに近いものがある人は、いきなりコードがとれるかもしれません。

でも、大多数の人はここで苦戦して時間がかかると思います。

自分も絶対音感など無いし、譜面もそれほど強いわけではなく、ギターをやってきた経験と理論の知識と慣れだけでやっています。

専門的な訓練を受けた人に比べると早さ正確さ、ともに劣ると思いますが、それでも慣れと工夫でだいぶマシになります。

コードがとれない場合どうするか?

では、コードの知識も音感もないのでコードが全くとれない、という人が最初どうやって取り組んでいったらいいのか?
今回のテーマはこれです。

――答えからいうと、手持ちの楽器でメモしたベースラインとメロディーを頼りに総当たりします。

ちなみに、メロディーや伴奏でアルペジオが鳴っているところは、アルペジオを採譜するほうがコード確定は早いので、そうやってとれる部分は先にとってメモを埋めておきます。
ここではアルペジオなどで判断できない場合についてです。

なお、理論がある程度わかる人は、理論から導いたほうが早いですが、それでも見当がつかないコードに対してはこの方法を使うといいです。

まず四つのコードを試す

総当たりというと凄く大変そうですが、試すコードを限定して行います。

使うコードはまず最初は三和音で
メジャーコード(1,M3,P5)
マイナーコード(1,m3,P5)

ゲーム音楽ではsus4が多用されるので
sus4コード(1,P4,P5)

あと出来たら
マイナー♭5=ディミニッシュコード(1,m3,♭5)

以上、四種です。
まず、メジャーとマイナーを弾いてみて、ダメならsus4とマイナー♭5を弾いてみます。

四種類のコードを前回採譜したベースラインをルートにして曲にあわせて弾いてみます。
コードが変わるたびに四種類弾いてみて、一番マッチするものを判定していきます。

ギターの場合はベースラインのときに使った6弦と5弦のポジションを使います。
全部で八種類のコードフォームを知っていれば対処できることになります。

どうしてもマッチしないものもあると思いますが、最初はとばしてとっていって、パズルのようにわかるところからどんどん埋めていきます。

そうやっているうちに、なにかひらめいてわからないところが判明したりします。
どうしても無理なところは、次のコード分析で判断します。

大まかにコードを仕分ける

この段階でコードは五種類に仕分けされます。

  1. メジャー系(メジャーコードがマッチ)
  2. マイナー系(マイナーコードがマッチ)
  3. ディミニッシュ系(マイナー♭5コードがマッチ)
  4. sus4コード(sus4コードがマッチ)
  5. 不明コード(どれもマッチしなかった)

コードを確定する

では、仕分けされたコードを確定します。

  1. メジャー系
    メジャー7th系かドミナント7th系かを判定します。音源の該当箇所でM7とm7の音を弾いてみます。
  2. マイナー系
    ほぼマイナー7th系ですが、たまにマイナーメジャー7th系もあります。
  3. ディミニッシュ系
    ディミニッシュかハーフディミニッシュ(マイナー7th♭5)かを確定します。該当箇所でM6とm7の音を出してみて判定します。M6ならディミニッシュ、m7ならハーフディミニッシュです。ただし、この響きはドミナント7thのM3をベースにしたものと似てたりするので、そのへんはこのあとの分析で検討、修正していきます。
  4. sus4コード
    この段階では単にsus4としておけばいいと思います。どんな意味のsus4なのかは分析の時考えます。
  5. 不明コード
    ルート以外がベースになった転回形かオンコード、オーギュメント系、ドミナント7thの♭5系などです。見当をつけていくつか弾いてみて、どうしてもとれなかったら後回しにして、このあとの分析段階で判定します。

ドラゴンクエスト『序曲』のコード採譜

例題曲、ドラゴンクエスト序曲の場合を解説します。

ドラゴンクエスト 序曲【ギター演奏・コード分析31】【新春特別企画】
ドラゴンクエスト『序曲』のソロギター演奏です。今回は新連載『ゲーム音楽を弾こう!』と連動する形で初心者向けアレンジとなっています。

前回、ベースラインの耳コピーをやりましたが、この曲の場合ベースラインをとるときに、ルート音でとれていればコード付けは楽です。

ルート音以外でとった場合は、上記方法では上手くいかないことがあるので、どうしてもわからなかったら『不明コード』としておいて、分析のとき考えましょう。

前回と同様ファミコン版原曲のFメジャーで表記します。

イントロ

FとCが細かく入れ替わります。

両方メジャー系コードですが、Fのほうがメジャー7th、Cのほうがドミナント7th。
というのを感じとれれば、ここはⅤ7→Ⅰの進行でキーはFメジャー、というのがわかると思います。

最重要のメインキー(主調)が確定できれば、あとが楽です。

メインテーマ出だし部分

メインテーマ部分の最初の四小節はいろいろ音が動きますが、感覚的に大きなコードチェンジは感じられないですよね?
Fコード鳴らしっぱなしで違和感ないので、ここはずっとFでいいでしょう。

途中、メロディーにBナチュラルの音が出てきますが、これは♯11のテンションもしくはオンコードになって、G7(onF)の音が一瞬入ってきています。

そういうこともわかれば、どんどんメモしていきますが、細かいことは分析のときにじっくりやります。

メインテーマ5小節目から

5小節目からはメジャー系かマイナー系か判定が必要になります。
前々回とったベースライン上にトライアッド(三和音)コードをつけると
A→Dm→G→Csus4/C
となります。

キーがFメジャーで確定しているので
Ⅲ7→Ⅵm7→Ⅱ7→Ⅴ7sus4/Ⅴ7
の進行であることはコード知識があればすぐ見当がつきますが、わからない場合は7度の音も出してみて判定します。

15小節目とエンディングについて

前々回解説した通り、15小節目のコード付けが難しいです。

採譜・耳コピーのやりかた【ゲーム音楽を弾こう!02】
ゲーム音楽を弾こう!第2回は、耳コピー(採譜)についてです。音楽理論もこの講座で学んでいきますが、今回は理論知識が無くても耳コピーができる方法を伝授します。

こういうところは総当たりで採譜するより『不明コード』としておいて、後から前後の関係などから分析するほうが早いです。

なお、エンディングの部分は自分がつけたソロギター用のアレンジなので、ここに関してはアレンジの段階で解説いたします。

スーパーマリオ『地上BGM』のコード採譜

新たに例題曲としてアップしたスーパーマリオ『地上BGM』の場合です。

スーパーマリオブラザーズ 地上BGM【ギター演奏・コード分析33】【特別企画第2弾 中級編】
スーパーマリオのメインテーマ『地上BGM』の演奏です。ドラクエ『序曲』に続き新連載『ゲーム音楽を弾こう!』連動企画第2弾として制作しました。

ベースラインは結構動きますが、3コード中心でキーが簡単に推測できるので、コードをとるのは難しくないと思います。

Ⅱ7や♭Ⅵといったノンダイアトニックもピンポイントなので、そういう響きに慣れるのに格好の素材と思います。

スーパーマリオのほうはコード採譜や分析よりアレンジ・演奏をいかにやるか、がポイントになる曲です。
もう少し先で解説しましょう。

――今回の作業でおおまかなコード進行が判明してくるものと思います。
慣れてきたら、いちいち総当たりしなくてもコードがとれるようになってきます。
理論もわかってくると、あらかじめ候補が絞れるので試行錯誤の時間も短縮できます。

コード採譜は地道な作業ですが、音感や知識を確実にレベルアップさせます。

ゲーム音楽を弾こう! 前回

メロディーとベースだけで簡単アレンジ!【ゲーム音楽を弾こう!03】
ゲーム音楽を弾こう!第3回です。前回、音楽理論の知識無しでの耳コピーにチャレンジしましたが、今回は理論知識無しでのアレンジ演奏を考えます。

ゲーム音楽を弾こう! 次回

インターバルと基本ダイアトニックトニックコード【ゲーム音楽を弾こう!05】
ゲーム音楽を弾こう!第5回。今回から楽曲の分析とアレンジに必要な音楽理論をやっていきます。まずは基本要素であるインターバル(音程)とダイアトニックコードの解説です。

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