「ゲーム音楽を弾こう!」では前回、メロディーとベース音の耳コピーを解説しました。
今回は「まずは弾いてみよう!」をコンセプトに、前回耳コピーしたメロディーとベース音のみを使って、コードが分からない人でもできる簡単アレンジ法を解説します。
メロディーとベースのみの簡単アレンジ
メロディーとベースは前回やったように耳コピーしてメモってあるという前提で、今回はコードは考慮せず、メロディーとベース音のみでアレンジして弾いてみます。
このアレンジ方法は、初心者向けであると同時に、本格的なアレンジのベースとなる「仮アレンジ」を素早く作りたい時にも役に立つと思います。
自分は鍵盤はそんなに弾けないので、ギター中心に解説しますが、鍵盤の場合もわかる範囲で補足します。
では、手順を解説していきます。
演奏ポジションを決める
まずは演奏するポジションを決めます。
ギターのポジショニング
まず6弦か5弦でベースラインを弾きながら、メロディーが弾けるポジションを探します。
自分はコードやスケールもなるべくポジション移動せずに演奏をこなしたいので、セーハフォームを多用しますが、今回のようにベースとメロディーの2音のみなら、セーハはそんなに使わなくても弾けるんじゃないでしょうか。
原則的には、こんな条件でポジションを決めます。
- 指が届く範囲で
- なるべくポジション移動を少なく
- 開放弦が使えるならフルに使う
今回はコードフォームは気にせず、メロディーとベース音の2音だけが同時に弾ければokです。
鍵盤のポジショニング
鍵盤であれば、左手は指1本でベースだけ弾いて右手でメロディーが弾けるように考えます。
右手だけでメロディーが弾ききれない場合はメロディーにも一部左手を使っていきます。その場合、なるべくベース音が途切れないように工夫します。
演奏がうまくいかない場合は
ギターでも鍵盤でも、上記のやり方だけで上手く弾ければいいんですが、たいてい1、2ヶ所は上手くいかない所があったりします。
では、上手くいかない所をどうするか?を考えてみましょう。
ギターで演奏がうまくいかない時
- ベースに4弦まで使ってみる
4弦ベースは音高が高くなって、どうしてもサウンドに重さがなくなるので、なるべくなら5弦6弦で。 - メロディーを部分的に1オクターブ上げたり下げたりしてみる
オクターブ変更はうまくやらないとかなりイメージ変わってしまいます。 - 移調する
曲をギターの音域にマッチングさせたり、開放弦を使えるように出来たりしますが、一定の知識がないと移調に時間をとられます。
移調が有効な場合ですが、例えばベース音が1フレットが多くてしんどい場合は、半音下げ(B♭→Aとか)か、半音上げ(E♭→Eとか)。
原曲キーがギターの音域と合ってなくて指板が広く使えないという場合は、3度か4度ずらして解放弦が活用できるキーに設定するといいです。
移調したら演奏用アレンジとして、メモをもう1枚、移調後のキーで書いておきます。
鍵盤で演奏がうまくいかないとき
鍵盤の場合、ギターほどポジションやキーで悩むことはないと思いますが、左手と右手が交差してしまって弾きづらい場合は、メロディーを1オクターブ上げるか、ベースを1オクターブ下げてみましょう。
黒鍵使用が多くて弾きにくい場合、移調すると演奏や読譜がかなり楽になることが多いので、黒鍵が多すぎて弾きづらい時は移調も検討してみましょう。
――このようにいろいろ試しながら、まずは演奏するキーとポジションを決めます。
弾いてみよう!
では、弾いてみましょう。
ベース音を小節頭で鳴らして、メロディーを弾いていきます。
ギターでの演奏
右手はフィンガースタイルならベース音に親指を使うといいでしょう。
ピックだと結構難しいですが、以下のような工夫をしてみます。
- メロディーの頭の音を抜く
- ベースをメロディーの空いたところに入れる
- バラードっぽくベースとメロディーを時間差で弾く
メロディーとベースとコードを1人で弾くソロギターには、フィンガースタイルがベターですが、どうしてもピックで弾きたい場合は、サムピックを練習するのも良いかもしれません。
鍵盤での演奏
鍵盤の場合は、曲自体の難易度が適切で、上で書いたようなポジションやキーの設定がちゃんとできていれば、ギターに比べて大きな問題は生じにくいと思います。
ギターでも鍵盤でも、ゆっくり、無理がないテンポからはじめて、メロディーとベース音のハーモニーを楽しみましょう。
どうでしょうか?ベースとメロディーの2音だけでも、かなり原曲のイメージを再現できているのではないでしょうか?
この先のステップアップするには
この先のステップはこんな感じになります。
- コードをつける
- コード進行を理解する
- 追加パートをつける、自由にアレンジする
順を追ってステップアップしたいと思いますが、内容もだんだん中級から上級向けとなっていきます。
次回は、演奏にコードをつけるためにコード進行を耳コピーしてみます。
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