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コードの基本と構成【ゲーム音楽を弾こう!06】

今回の内容は本当はダイアトニックコードをやる前にやったほうが良かったと思われますが、補完記事ということでお送りします。

――読者のかたから『音程は説明でわかったけど、コードネームがちゃんとわかってないかも』というご意見をいただきまして。

なので今回は、『コード』『コード進行』って何?何の意味があるの?
っていうところから、コードの構成についてお話します!

コード、コード進行とは?

コード=和音は、二つ以上の異なる音程の音を鳴らしたときに生じるハーモニーのことです。
コードは音楽、とくに西洋音楽の基本的な構成要素です。

そして現在の音楽の作曲法のかなりの部分がコードに基づいて行われています。

複数のコードを並べて、ハーモニーの移り変わりを作るのが『コード進行』です。

ゲーム音楽も含めて現在の作曲は先にコード進行から作る場合もあるし、メロディーから出来たとしても、伴奏を付けたり編曲するためにコード進行をつけます。

作曲=メロディーと基本的なコード進行を作る、という理解でいいと思います。
その先はアレンジ=編曲の範疇です。

コードの構成

現在の音楽で使われるコードの主流は、3度累積コードと言われるド、ミ、ソ、シと音階を一音飛ばしで鳴らしたハーモニーです。

前回ダイアトニックコードを説明した時「ピアノの白鍵を一つとばしに押さえればCメジャーのダイアトニックコードができますよ」ということをお話ししましたが、そのイメージが一番分かりやすいと思います。

ちなみに3度累積以外のコードも存在しますが、話が煩雑になるので今は扱いません。

三和音コードと四和音コード

最も一般的なコードの構成として

  • 三和音=トライアドコード
  • 四和音=6thコード、7thコード

この二種類があります。
三和音はCメジャーでいうと、ド、ミ、ソまでのコードで、コードネームは『C』になります。

キーの名前、音名などと紛らわしい場合、Cメジャーコード、Cトライアドコードともいいます。
構成音は1+M3+P5。

四和音はCメジャーでいうと、ド、ミ、ソ、シまでの四音の構成です。
構成音は1+M3+P5+M7で、コードネームは『CM7』、読みは『Cメジャーセブンス』になります。

ちなみにド、ミ、ソ、ラとすると『C6』になります。

基本三和音コードは5種類

三和音コードはメジャーコードだけでなく、3度と5度の音の変化でいくつかの基本コードができます。
ルート音をCとして一覧にしてみます。

  • C+E♭+G(1+m3+P5)=Cm マイナートライアド
  • C+E+G♭(1+3+♭5)=C♭5
  • C+E+G♯(1+3+♯5)=Caug(C♯5) オーギュメントコード
  • C+E♭+G♭(1+m3+♭5)=Cdim(Cm♭5) ディミニッシュコード
  • C+E♭+G♯(1+m3+♯5)=Cm♯5

最初にやったメジャートライアドを入れると全部で6種類できます。

最後のm♯5コードは可能性としては存在しますが、マイナーコードに対して♯5はコード機能(そのうち解説します)がおかしくなるし、他のコードの転回形(ルート以外の音をベースにしたもの)と解釈したほうが自然なので、ここでは除外します。

――ですので基本トライアドは5種類ということで。

4和音コード

4和音コードは、コードネームに6や7が付加されるものです。
上の5種類の三和音コードにM6,m7,M7の三種類の音が加わります。
m6は♯5と被るので使いません。
そうすると3×5で15種類の4和音コードが出来ます。

以下に一覧にしますが、よく出てくるものを太字にしておきます。
太字以外は可能性としてあるだけで、ほとんど実用されません。
これも例としてルート=C音で書きます。

  • Cメジャートライアド+M6=C6 6thコード
  • Cメジャートライアド+m7=C7 ドミナント7thコード
  • Cメジャートライアド+M7=CM7 メジャー7thコード
  • Cマイナートライアド+M6=Cm6 マイナー6thコード
  • Cマイナートライアド+m7=Cm7 マイナー7thコード
  • Cマイナートライアド+M7=CmM7 マイナーメジャー7thコード
  • C♭5+M6=C6♭5
  • C♭5+m7=C7♭5 
  • C♭5+M7=CM7♭5 CM7(♯11)として処理されることのほうが多い
  • Caug+M6=Caug6 C6♯5
  • Caug+m7=Caug7 C7♯5オーギュメント7thコード
  • Caug+M7=CaugM7 CM7♯5 オーギュメントメジャー7thコード
  • Cdim+M6=Cdim7 ディミニッシュ7thコード
  • Cdim+m7=Cm7♭5 ハーフディミニッシュコード
  • Cdim+M7=CmM7♭5

――どうでしょうか?
ここまで理解できれば、コードネームの付け方がなんとなく分かってきたと思います。

テンションコードとテンションノート

四和音コードのさらに上に、5和音、6和音と三度間隔で積み上げていったものを、テンションコードと呼びます。
テンションコードは『テンション』の語源の通り、緊張感を演出します。

コードの5番目以降の音をテンションノートと呼びます。

例えばCメジャースケールのⅠコードをド、ミ、ソ、シと鍵盤一つとばしで3度累積していくと、シの次はオクターブ上の『レ』になりますが、この『レ』がテンションノートになります。

テンションノートとしてして扱われる音は、コードスケールの2、4、6番目の音と同じになりますが、4和音コードの上にさらに3度ずつ積んでいくという発想から、9、11、13番目の音という扱いになります。
上の例の『レ』なら9thです。

また、テンションノートも♭や♯して変化します。
さらに複数のテンションノートが同時に付加されたりするので、テンションコードのバリエーションは膨大な数になってきます。

ここでは基本的なテンションコードの作り方と、よく使うテンションコードに限定してやっておきます。

オルタードテンションとノンオンタードテンション

テンションノートには大別して二種類あります。

  • ノンオンタードテンション
    ♯や♭がつかないテンションノートで、9th、11th、13thの3つです。
  • オルタードテンション
    ♯や♭がついて変化したテンションノートで、♭9、♯9、♯11、♭13の4つです。♯11はM7コードにつくことがありますが、他はドミナント7thコードに対して使うことがほとんどです。

テンションノート付加のルール

コード機能を損なう音でなければ何でもつけられますが、あまりやりすぎると元のコードの響きが薄まって、テンションコードではなく他のコードになってきてしまうので、だいたい使われる範囲が決まっています。

原則的に適合するコードスケール(=メロディーに使いたい音階)の音から選びます。

テンションコードの表記

テンションコードの表記ですが、注意するのはコードネームに()がついて、()内にテンションが書かれている場合と、コードネームに直接9とか13とかがついている場合があります。
()無しの形はノンオルタードテンション限定の表記です。
原則的には以下のようになります。

  • ()つきのものは()内の音のみ付加
  • ()無しのものは表記されたテンション以下の付加可能なテンションを全て含む

例えば
C7(13)ならC7+13ですが
C13はC7+9+11+13です。

――正しくはそうなんですが、とくにギターだと和音数が限られるし、このへんは結構適当でC13=C7(13)と考えても構わないと思います。

よく使われるテンションコード

以下、よく使われるテンションコードをあげていきます。

ベースとなるコードの3度と7度の音で付加するテンションが決まってきます。
例によってルートをCで書きます。
=で結ばれているものは表記違いの同じコードです。

6系コード
9th(場合により♯11も可。11thはアヴォイドになるので不可、sus4としてなら可)
例 C69=C6(9)

M7系コード 9th,♯11th,13th(11thはアヴォイドになるので不可、sus4としてなら可)
例 CM9=CM7(9)
CM7(♯11)、CM9(♯11)=CM7(9,♯11)
CM13=CM9(13)=CM7(9,13)

m6系コード
9th(場合により11thも可)
例 Cm69=Cm6(9)

m7系コード
9th,11th
例 Cm9=Cm7(9)
Cm7(11)、Cm11=Cm9(11)

ドミナント7th系コード
条件により全てのテンションが可。
ただしオルタードテンションはドミナントモーション(また詳しくやりますが五度進行によるルートコードなどへの解決進行)がかかっている場合での使用がほとんど。

m♭5、ディミニッシュ系のコード
コードスケールの音を使ってテンションの付加が可能だが、もともと緊張感の高い響きなので、あまり使わない。

オーギュメント系コード
オーギュメント系コードは基本的にメジャー系コードがベースなので9thや♯11thが付加可能だが、もともと不協和音的なのであまり使わない。

ちなみに、aug7ならドミナント7th系になるのでいろいろ考えられますが、このコードは7(♭13,omit5)と同じなので、もともとテンション含みの響きです。
13は♯5と半音でぶつかるので使わないのが無難です。

addコード

トライアドコードに7thを飛ばして直接テンションを付加したコードです。
一般的なのはadd9とmadd9です。
add9=1+M3+5+9
madd9=1+m3+5+9

add11,madd11(sus4と違って3度を含む)もありますが、あまり使いません。
add13,madd13は6thコードと同じです。

トライアドコード+オルタードテンションはadd表記を使わず()内表記になります。

susコード

sus=サスペンスドの略です。
3度の音が4度や2度に変化したものです。

テンションの11thや9thと似てますがコード中に3度音が含まれません。

あらゆるタイプのコードに対して適用されますが、トライアドのsus4かドミナント7th系の7sus4がほとんどで、これらsus4コードはいろんなジャンルで多用されます。
sus4=1+P4+P5
7sus4=1+P4+P5+m7

sus2コード

sus2というのもあって、3度の音が2度に変化したものです。
別名add9(omit3)ともいいます。
これもわりとよくでてきます。
sus2=add9(omit3)=1+5+9

――以上でコードの基本概念と一般的なテンションコードまでをやりました。
このほかに、オンコードや分数コード、転回形コードがありますが、これらはまた今度やりましょう。

ゲーム音楽を弾こう! 前回

インターバルと基本ダイアトニックトニックコード【ゲーム音楽を弾こう!05】
ゲーム音楽を弾こう!第5回。今回から楽曲の分析とアレンジに必要な音楽理論をやっていきます。まずは基本要素であるインターバル(音程)とダイアトニックコードの解説です。

ゲーム音楽を弾こう! 次回

コード機能と応用ダイアトニックトニックコード【ゲーム音楽を弾こう!07】
ゲーム音楽を弾こう!第7回はトニックやドミナントといった『コード機能』と前々回解説しきれなかった応用的なダイアトニックコードについてやります。

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